リベリアの首都モンロビアの絶望的な状況

2003年06月12日掲載

MSF医療チームはモンロビアで活動継続、貨物機を隣国シエラレオネの首都に輸送

今や戦場となり、状況がますます絶望的になりつつあるリベリアの首都モンロビアからほとんどすべての大使館員、企業の駐在員、人道援助団体職員が脱出し、市内の住民や避難民らは行き場を失っている。

戦闘はこの数日途切れることなく続いている。給水は完全に止まり、病院には電気をはじめとするエネルギー源は一切途絶え、モンロビア市民は安全な場所を求め、市内をさまよっている。

MSFが輸送した貨物機には、食糧、医薬品、清潔な水と衛生を提供するための物資を含む18トン分の物資が積まれている。MSF派遣ボランティアの一部は避難したが、緊急医療チームの3名(活動責任者、医師、看護師)は安全が許す限りモンロビアに踏み止まる方針である。医療チームは、現地スタッフと共に、MSFの診療所とMSFが支援する病院に、緊急に必要とされている医薬品を届ける努力を行っている。彼らはまた、避難民が集中している場所を突き止め、援助のニーズ調査を予定している。

「過去数ヵ月間、病院と診療所で週平均2,500件の診療を行ってきました。現地スタッフによると現在非常に情勢が不安定なため、人々は移動もままならず、わずかな数の患者を除き、必要な医療を受けられなくなっているようです。」と、MSFの西アフリカ担当オペレーション・ディレクター、クリストファー・ストークスは話している。

状況改善の兆しが見えれば、治療を必要とする人々が病院に来ることが予測されるため、MSFチームの最優先事項は病院への医薬品提供である。しかし今のところ努力は部分的にしか実を結んでいない。いくつかの診療所にはかろうじて物資を届けることができたが、市街での混乱と暴力のため、病院には立ち入ることができなかった。

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モンロビア唯一の大規模な公立病院であり、数年前からMSFが活動するリデンプション病院には過去数日間で戦闘による負傷者が運び込まれ、病院スタッフが治療を行っている。しかし医療物資は底を突き始めており、水も電気も途絶えている。また、MSFが支援しているアイランド病院は、7日(土)略奪にあった。

「この町にいる大量の国内避難民について更に多くの情報が必要です。5日(木)からモンロビアに逃げ込み始めた数万の人々は、すでに長期間逃げまどった後、モンロビア近郊のキャンプに一時的に滞在していました。彼らは市内では状況がましだと期待したのかもしれませんが、実際はそうではありませんでした。私たちは彼らの居場所を突き止め、彼らがどのような状況にあるのか知り、この降り続く雨から身を守る避難所を見つけ、食糧、清潔な水、医療を手に入れられるよう手助けをする必要があります。しかしとりわけ、ほとんどの援助団体が現場を離れてしまったこともあり、活動は非常な困難を伴うことが予測されます。」と、クリストファー・ストークスは続けた。

リベリアの情勢は過去3年間で悪化し、現在国土の80%で人道援助団活動ができなくなっている。 MSFは戦闘当事者に対し、市民の安全を守ること、援助者が援助を必要としている人々のもとへ行けるよう、また水や燃料のような緊急物資が病院や診療所に届けられるよう、安全な移動を可能にすることを求めている。

MSFはリベリアでモンロビアの他、ボン州トトタで国内避難民援助を継続している。

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