SARS対策:香港の病院当局に防護服を寄贈

2003年04月11日掲載

国境なき医師団(MSF)は4月9日(水)、重症急性呼吸器症候群(SARS)治療にあたる医療従事者を支援するため、香港の病院当局へ保護装備物資を寄贈しました。

ゴーグル、保護ガウン、マスク等が一式となった防護服など合計40箱の物資が、同日病院当局に寄贈されました。16万香港ドル(約240万円)に相当するこれらの物資は、感染の危険性が高い治療環境で10人の医療従事者が10日間治療を行うことの出来る量です。MSFは感染症治療において長年多くのケースにあたってきた経験があります。ベトナムでも、SARS患者治療にあたるMSF派遣ボランティア及び現地の医療従事者が同様の防護服を使用しています。

ベルギーで手配された物資を載せた貨物輸送機は8日(火)香港に到着しました。届いた物資は大量ではありませんが、MSFは第一線で治療にあたる医療従事者の助けとなることを期待しています。

MSF香港の事務局長オリビエ・ボネは、「医療援助団体としてMSFは、香港のSARSに関わる状況の中で、特に医療従事者の予防の点を心配しています。同種の感染症の治療では、医療従事者の保護が第一に優先されています。私達はSARSの最前線にいる香港の医療従事者を支援していきたいと考えています。」と話しています。

一方、MSFはベトナム・ハノイのバクマイ病院での活動にも力を入れています。3月19日に現地入りした6人の医療チームが病院内に100床の隔離病棟を立ち上げ、病院スタッフに対する隔離や予防技術のトレーニングや、患者・スタッフへの心理面でのサポートを行っています。

香港でのプログラム立ち上げ調査にはMSF日本からも医師1名が参加し、情報収集にあたりました。このことにより、日本国内でSARSが発生した場合、MSF日本の行動指針の基礎となる知識を得ることが出来ました。またMSF日本は、香港で医師が不足した場合に派遣できるよう、国内の呼吸器感染症の専門医師および看護師を中心に派遣登録を進めています。

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