ベトナム:MSF、ハノイと香港でSARS対策を強化

2003年04月04日掲載

国境なき医師団(MSF)の医療チームは、3月19日からベトナム・ハノイのバクマイ病院にて、世界中に1800人以上の感染者と75人以上の死者を出している重症急性呼吸器症候群(SARS)の拡大抑制のため、支援活動にあたっています。

6名からなるMSFのチームは、病院内に100人を収容できる隔離病棟を開設し、現地の医療スタッフを対象に隔離と予防技術についてのトレーニングを行っています。またスタッフ及び患者への心理ケアも開始する予定です。

今回の緊急ミッションを立ち上げたウイリアム・クラウスは「MSFは、病気の隔離に関する豊富な経験を持っていますので、病院のスタッフにとって私達の存在は大きいと思います。当然のことながら現地の医療従事者らはこの未知の感染症の治療法について強い懸念を抱いています。」と話しています。

MSFは抗生物質200バイアル(※)と抗ウイルス薬100バイアルをハノイに発送しました。病棟ではこれまでに感染の疑いのある患者58人が治療を受け、4人が死亡、27人が退院しました。

  • バイアル:薬剤の入った小壜。

「私達は治療の中で医療面だけに着目している訳ではありません。心理ケアプログラムを通じて単に患者さんが病気から回復するのを助けるだけでなく、隔離されることに対する不安にも対処するようにしています。」とクラウス氏は話しています。

クラウス氏によれば、新たにバクマイ病院に来る感染の疑いのある患者の数は減少しているようです。しかし市民の間での感染の広がりについて情報がほとんどない中、MSFは慎重に状況の監視を続ける予定です。

更に、別のMSF医療チームは、香港の最も感染の広がっている地域で、市民を対象にSARSとその予防に関する講習会の開催を企画しています。

関連情報