コンゴ民主共和国: 再び戦闘、MSFが一部の活動を中断
2013年05月24日掲載
政府軍と反政府グループ「M23運動」による重火器を用いた戦闘が2013年5月21日、北キブ州都ゴマの西側地域で再び発生した。これ以前の戦闘勃発時に避難した人びとの多くが、また砲撃や銃撃に巻き込まれる事態となっている。
MSFの北キブ州での活動責任者であるティエリー・ゴフォは「ムグンガ、ラク・ベール、ブヒンバの各避難キャンプは、ゴマからサケに至る道沿いにあります。この地域では、数日にわたって砲撃戦が行われています。ゴマ・サケ間を結ぶ道は戦略上重要な位置を占めるためでしょう。ただ、住宅地が近く、身を守る術のない多くの人の命が危険にさらされています」と話す。
避難者の25%が再避難——ムグンガ第3キャンプ

5月16日には6発の砲弾がムグンガ周辺に着弾。少なくとも4人が負傷し、MSFが赤十字国際委員会の支援を受けている病院に搬送した。重火器使用による被害は地域の複数の町にも及び、住民が負傷している。ゴマに近いンドショ地区が砲撃に巻き込まれた際には、少なくとも3人が亡くなり、10人余りがけがを負った。
銃撃戦の勃発で、ムグンガ第3キャンプの滞在者は別のキャンプやゴマ市内に逃れた。ゴフォは「ムグンガ第3の滞在者の25%が再び避難しました。(戦闘激化で)移動できなくなる事態を恐れ、キャンプを離れる人が後を絶ちません。とどまっているのは、行くあてもない人びとです。皆、パニックに陥っています」と話す。
キャンプ近くでの戦闘継続と戦闘員の駐留で、MSFはムグンガ第3とブレンゴでの活動を中止した。ただ、人びとの移動状況を調査しており、必要に応じて緊急援助を行う予定だ。
MSF、軍事力投入の抑制を呼びかけ
2012年11月末、M23運動がゴマ・サケ両市への攻勢を開始。大勢の人が町を離れ、ゴマの西側地域に設置されたキャンプに避難した。M23運動はゴマを10日間にわたって掌握し、その後、ジョゼフ・カビラ大統領率いる現政権との交渉を開始した。
政府軍とM23運動の戦闘は、国連の潘基文事務総長による訪問と、専門部隊「介入旅団」(武装解除を任務とする国連部隊)の配備を待たずに再開された。介入旅団が同国東部の反政府勢力を標的とした攻撃任務を担うのは今回が初めて。
こうした現状を受け、MSFは各当事者に、避難キャンプや民間人居住地周辺への軍事力投入を控えるよう求める。
MSFは北キブ州で診療所や移動診療を通じ、1次・2次医療を提供。ムウェソ、ピンガ、マシシ、ルチュル、ワリカレ、キチャンガ各所の紹介先病院の支援も行っている。
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