ナイジェリア:北東部で深刻な栄養危機——緊急の食糧援助を

2016年09月28日掲載

1日1人あたり500cc未満の水しか得られない
(ンガラ、2016年9月20日撮影) 1日1人あたり500cc未満の水しか得られない
(ンガラ、2016年9月20日撮影)

ナイジェリア北東部ボルノ州の人道危機が“甚大な”水準に達しつつある。現地で援助活動を続ける国境なき医師団(MSF)は、州都マイドゥグリと州東部地域で大々的な救援活動を即時に開始する必要があると証言する。ボルノ州における人びとの悲惨な生活環境は、武装勢力「ボコ・ハラム」とナイジェリア政府軍との間で続いている紛争の破壊的な影響を示すものだ。人びとは、政府軍の統治下にある町やキャンプで外部から遮断され、援助はほとんど届いていない。3ヵ月前に栄養危機宣言が出されたものの、人びとを救うまでには至っておらず、大々的な救援活動が急務となっている。

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食糧・医療はなく、道路は危なくて歩けない——州東部

9月19日、MSFは州東部の町ンガラに入ることができた。町には8万人の避難者が滞在しているが、外部の援助からは遮断されているため、食糧と医療が大幅に不足している。人びとは実質的にキャンプに閉じ込められ、外出は許可されていない。MSFが2000人以上の5歳未満児を対象に簡易栄養調査を行ったところ、10人に1人は命にかかわる重度急性栄養失調に陥っていることがわかった。キャンプ内の人びとは1日1人あたり500cc未満の水しか得ていないとも報じられており、MSFは食糧配布と医療援助を提供し、活動を拡充している。

近隣の町ガムバルでMSFが行った調査では、7人に1人の子どもが重度急性栄養失調に陥っていることも明らかになった。12万3000人いるこの町の住民はごく基本的な食糧供給も受けられず、町で唯一の診療所が焼き払われた後、全く医療を受けられないでいる。道路は危険すぎて人びとが他に診療所を探しに行くこともかなわない。

州都の状況はさらに劣悪

ンガラとガムバル同様、バマ、バンキとグウォザといった州東部の町も切迫した状況にある。いずれもごく最近まで情勢不安のため到達不可能であったが、やっと到達が可能になって以降、MSFは食糧と医療援助を提供している。しかし最も気がかりな様相を呈しているのは州都マイドゥグリだ。ここ2年間紛争はなく、援助団体は到達できていた場所だが、MSFは市内の数ヵ所で紛争地なみに高い栄養失調罹患率を確認した。250万人におよぶ市民の半数は、ボルノ州内の他地域から避難して来た人だ。MSFが子どもの栄養状態を調査した結果、5人に1人が重度急性栄養失調に陥っていることが判明。死亡率は緊急事態を示す基準値の5倍以上で、主な原因は飢餓であった。

「これまでのところ援助はまったく足りておらず、援助関係者間の連携も無い上に、紛争によって生じた結果に苦しむ人びとのニーズに見合った対応が取られていません」とMSFの緊急対応オペレーション・マネージャーを務めるナタリー・ロバーツは話す。「人道上の危機拡大を食い止めるためにも、今すぐ食糧と医療をボルノ州内の各地で展開することが必須です。 ナイジェリア当局は、死に直面している数万人のためにも、この援助実現に責任を負っています」

MSFは、2014年半ばからナイジェリア北東部で紛争の避難者と受け入れ先地域を対象に医療を提供している。ザムファラ州、ポートハーコート、ジャフンなど国内の他地域では、継続的に小児科やリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖 に関する健康)のプロジェクトを運営するほか、髄膜炎やはしかといった感染症の流行にも対応している。2015年には3万3500件の外来診療を実施、1万8100人のマラリア患者 を治療したほか、9200件の分娩を介助し、2400件の手術を実施した。

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