シリア:コバニではしかの集団予防接種を再開——MSF、現地の行政を支援

2015年10月02日掲載

シリア

紛争が続いているシリアの北部に位置するコバニで、国境なき医師団(MSF)は現地の保健医療当局を支援し、はしかの集団予防接種を9日間の日程で行った。

MSFの活動責任者を務めるジェーソン・ミルズは「集団予防接種の会場は4ヵ所に分散させ、住民が参加しやすいように配慮しました」と説明する。

予防接種に加え、生後6ヵ月から5歳の子どもにはビタミンAの投与も行った。全9日間のうち、8月18日から6日間は4会場で行い、その後の3日間はコバニ近郊で行った。接種を受けた子どもは、コバニでは3410人、近郊では2366人だった。

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さまざまな病気の症例数が増加に

MSFと保健医療当局による診察で 栄養状態の検査を受ける少年 MSFと保健医療当局による診察で
栄養状態の検査を受ける少年

シリア内戦は多くの犠牲を出しており、子どもたちの生活にも深刻な影響を及ぼしている。コバニでは、定期予防接種が2014年半ばから中断したままとなっていた。その結果、これまで予防接種で防げていた病気の症例数が増加に転じている。

はしかは、コバニを含むシリア北部の全域で報告されている。MSFが2015年6月にコバニで行った調査では、予防接種を完了している子どもはわずか17%だった。保健医療当局との連絡・調整を担当しているMSFのヒクマト・ムハメド・アフメド医師は「紛争で全ての保健医療システムが打撃を受けているためです」と話す。

コバニの保健医療体制は1年以上前から崩壊している。そのため、避難先から帰還した人びともさまざまな病気に感染するリスクにさらされる。MSFの緊急対応医療コーディネーターを務めるヴァネッサ・クラモンドは「はしか、ポリオ、百日ぜき、不衛生な環境で流行しやすいチフス、A型肝炎、E型肝炎などの流行を懸念しています」と話す。

MSFは2015年3月初旬からコバニで活動している。基礎的な医療施設の再建、外来診療、予防接種の再開、心理・社会面の支援に取り組んでいる。また、住民と協力して、これまでに約4000世帯に浄水剤と貯水容器を配布した。

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