アフガニスタン: 戦闘激化でMSF病院に負傷者多数——患者の25%は子ども

2015年09月30日掲載

クンドゥーズ州のMSF外傷センター(2015年5月撮影) クンドゥーズ州のMSF外傷センター
(2015年5月撮影)

アフガニスタンのクンドゥーズ州全域で起きている政府軍と反政府勢力との紛争で、国境なき医師団(MSF)の外傷センターが負傷者で満床になっている。

MSFは2015年9月28日早朝から負傷者の治療を開始し、すでに171人(子ども46人を含む)を治療した。そのうち50人は命が危険な状態で運ばれてきた。大半は爆弾か銃撃での負傷で、腹部、四肢、頭部の重傷が多くみられる。

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ベッド数増やし、緊急医療物資の補充も

緊急医療物資を運ぶMSFのトラック 緊急医療物資を運ぶMSFのトラック

アフガニスタンでMSFの活動責任者を務めるギレム・モリニエは「患者の急増で、直ちにベッド数を92床から110床に増やしましたが、追いついていません。9月29日現在、受け入れた患者は130人で、事務室や廊下まで使って対応しています。受け入れ能力の限界に達しつつありますが、戦闘は続いており、これ以上の負傷者が来ると対応できない恐れがあります」と話す。

MSFは24時間体制で稼動しており、9月28日は早朝から深夜まで計43件の手術を行った。翌29日も負傷者の到着が続いたほか、この病院の15km先にあるMSFの容態安定化センターからも重傷者が移送されてきている。

また、MSFは外傷センターでの治療の継続と受け入れ態勢の強化のため、医薬品を含む緊急医療物資を陸輸・空輸している。

モリニエは「MSFはすべての紛争当事者と話をして、医療スタッフ、患者、病院、救急車の安全を確保するとの約束を取り付けました。州立病院が機能していないため、MSF病院がクンドゥーズ州を含むアフガニスタン北東部一帯で唯一、緊急に外科治療を受けられる場所なのです」と話す。

MSFは中立・独立・公平の立場で、すべての人をその医療ニーズに応じて治療している。

MSFはアフガニスタンで1980年から活動している。クンドゥーズ州以外では、保健省を支援してカブール市内東部にあるアーメッド・シャー・ババ病院、同市西部のダシュ・バルチ産科病院、ヘルマンド州の州都ラシュガルガにあるブースト病院で活動している。東部のホースト州でも産科病院を運営している。これらの医療は全て無償だ。アフガニスタンにおけるMSFの活動は民間からの資金のみを財源とし、いずれの国の政府からも資金提供を受けていない。

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