MSF活動まとめ——さまざまな感染症との闘い——アフリカ地域
2014年11月19日掲載
国境なき医師団(MSF)の活動で報道各社に取り上げられるものは現在、エボラ出血熱の対応に関するものが大半となっています。一方、MSFは世界各地で、エボラ以外の感染症対策にも取り組んでいます。本記事では、2014年10月末時点で継続している活動の一端をご紹介します。
リベリア

発熱などの症状でフォヤ地区のMSFエボラ治療センターを訪れた男性(18歳)は、エボラの感染検査は陰性で、退院した。しかし、マラリア検査で陽性となったため、治療を受けている。
一方、MSFは首都モンロビアで、抗マラリア薬の緊急配布を行った。エボラ出血熱で市の保健医療体制の対応能力が失われているためだ。女性たちはMSFへの感謝の歌を口ずさんでいる。
ジンバブエ
ハラレ州エプワースで、ギブソン・チジャカさん(16歳)が2年間の過酷な結核治療を完了した。「薬剤耐性結核が治りました。吐き気を催す何十錠ももの薬を飲む必要はもうないのです。2年間、毎日服用してきたことを思うと、とてもうれしくて喜びを抑えられません!」
南アフリカ共和国

(2014年5月撮影)
MSFによる超薬剤耐性結核の治療を完了したフメザ・ティジールさんが、首都プレトリアで結核薬リネゾリドの低価格なジェネリック薬(後発医薬品)の承認登録を求める活動に参加した。
リネゾリドの価格は商標登録済みの製品の場合、1錠65ドル(約7500円)もする。南アでは毎年1万5000人が薬剤耐性結核の診断を受けている。しかし、その半数以上が治療を受けていない。
ティジールさんの活動は、費用負担が重すぎない治療の導入を促す試みだ。薬剤耐性結核治療が進まない原因の一端は、既存の治療法は過酷で、新しい効果的な選択肢は法外な費用が掛かる点にある。
ブシシウェ・ベコさんは、南アフリカのケープタウン市カエリチャ地区でMSFの結核対策プログラムの対象者となり、多剤耐性結核(MDR-TB)を克服した。その後、結核患者に対応するカウンセラーとなり、スペインのバルセロナで開催された世界最大級の結核学会「第45回世界肺の健康会議」で薬剤耐性結核(DR-TB)の診療法の根本的な改善を訴えかけた。
ナイジェリア
11月3日までに4500人が感染し、70人の命を奪ったコレラの流行を受け、MSFはボルノ州で、ベッド数150床のコレラ治療センターを開設した。現地は反政府勢力の活動が盛んで、保健医療の利用がほとんど望めない状況だ。
ケニア
東アフリカ最大のスラム地区である首都ナイロビのキベラで、MSFは母子保健・産科医療を提供している。ある日のこと、48時間に男児13人と女児7人の合計20人の出生を介助したことがあった。2日間の数値としては平均の2倍近い。3人の女性が35分間に立て続けに出産したケースもあり、大忙しの2日間だった。
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