ミャンマー:MSF、ラカイン州での活動再開へ

2014年07月28日掲載

難民キャンプ内のMSF診療所で診察を受ける子ども(2013年、ラカイン州) 難民キャンプ内のMSF診療所で診察を受ける子ども
(2013年、ラカイン州)

ミャンマー連邦共和国政府およびラカイン州政府は、国境なき医師団(MSF)がラカイン州内で医療援助活動を再開することを認めると発表した。MSFは2014年2月に同州での活動中止を命じられ、話し合いを続けてきた。

MSFのオペレーション・ディレクター(ミャンマー担当)であるマルセル・ランゲンバッハは「この展開に対するMSFの視点は"慎重な楽観主義"です。ラカイン州では今も大勢の人がなかなか医療を受けられない状況で、MSFもできる限り早期の医療活動再開を望んでいます」とコメントしている。

MSFは1994年からラカイン州で活動を続け、2014年2月の活動中止以前は同州内で最大の医療NGOだった。ランゲンバッハは「政府は人道援助機関・団体の活動の自由を認めるべきです。民族間が緊張した関係にある現状は理解しています。だからこそ、国際団体が独自の立場から役割を果たすことがいっそう重要になるのです。ラカイン州全域での活動再開を期して、現地・外国人スタッフもすぐに医療が行える態勢を維持しています」と話す。

活動停止前は、州内24ヵ所の避難キャンプと孤立地域で医療を提供。医師と地域保健担当者が、2013年だけで40万件余りの診療を行い、HIV/エイズ、結核、栄養失調、マラリア、周産期ケア、心理ケアに対応した。

MSFのミャンマーでの活動は1992年に開始。現在、シャン州、カチン州、ヤンゴン管区で、民族的な出自を問わず多くの人に医療を提供している。HIV/エイズ患者3万1700人に抗レトロウイルス薬(ARV)治療を行っているほか、結核患者2500人以上の治療も行っている。一方、自然災害時の緊急援助も行っている。2008年の「ナルギス」や2010年の「ギリ」といったサイクロン被災直後には、医療、緊急物資の配給、水源の浄化を行った。

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