出産 やけど 予防接種 病院の日常 南スーダンから

2019年08月15日掲載

南スーダン。北東部にあるアウェイルというまち。国境なき医師団(MSF)は2008年、ここの病院で産科や小児科を開きました。150万人の医療を支える基幹病院で、栄養失調やマラリアの治療にあたります。今年1~7月、建築士として働いたカミーユ・キリシーニは、病院の日常をスケッチに残しました。 

スケッチした日常

アウェイル病院のER室。このお母さんは息子を連れて、病院まで数時間かけて歩いてきました。熱があって、苦しそうな呼吸をしている息子は肺炎と診断され、抗生物質が投与されました。2日後、容態は回復。国境なき医師団は、この機会に、この子に必要な予防接種もしてあげました。 

アウェイル病院の手術室。エジプト人外科医ムスタファと南スーダンの助手ピーターが12歳の男の子の皮膚移植手術にあたります。この子が太ももとひざの傷を完全に治して、家に帰れるようになるには、これから何回も手術が必要です。 

この子が足を大やけどしたのは、てんかんの発作が起きたときでした。アウェイル病院に来院した際には、すでに感染が広がってしまっていて、長期の治療が必要な状態でした。病院の大工が松葉杖を作ってくれて、動き回れるようになりました。 

産科の前で待つ妊婦さん。アウェイル病院まで長旅をして出産しにくる妊婦さんたちもいます。妊娠合併症があったり、過去の帝王切開の影響で特別な医療措置が必要だったりする妊婦さんもいます。今年はアウェイル病院でこれまでに月平均475人の赤ちゃんが生まれました。 

孫を診断した医師の話におばあさんが耳を傾けます。この4歳の男の子は、急性貧血や歯茎からの出血などがありました。診断は血液のがん。でも、ここアウェイルでは治療はできないのです。 

オーストラリアの小児科医コニーが回診します。忙しい日には、100人近くの子どもを診ることも。肺炎、マラリア、胃腸炎による脱水が多く、敗血症や皮膚感染を起こしている子もいます。栄養失調や結核を治療することもあります。コニーが見ているこの子は、目の異状を訴えてアウェイル病院に来ました。 

今年は、はしかの流行を防ごうと、予防接種のキャンペーンをしました。学校や市場といった子どもたちが集まる場所だけではなく、車やバイクもなくて移動が難しい農村にも出向いて、予防接種をしました。生後5ヶ月から5歳までの2.6万人以上が予防接種を受けました。 

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