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アブドゥルさんの母国は、2011年に勃発した紛争がいまなお続くシリア。「私たちの家も爆撃で粉々になり、娘が亡くなり、息子2人も腕を失うなど大けがを負いました」と話します。
母国が危険な状態にある上、アブドゥルさんは糖尿病も患っていたことから、家族を連れて2018年にギリシャへ避難。翌19年には難民認定を受けましたが、「ヨーロッパが安全な避難先だというのは間違いだった」と言います。アブドゥルさん一家はいま、ギリシャ政府によって、家からの強制退去を求められているのです。「路上で暮らすのと、シリアに送還されて紛争地域に暮らすのと、どちらを選べというのでしょうか」 |
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アブドゥルさん一家のように、いま、ギリシャで既に難民認定を受け、サポート付き宿泊施設に滞在している約1万1000人が、強制退去を要請されています。感染症が拡大し、「ステイホーム」が推奨されている時期にもかかわらず、路上での暮らしを余儀なくされているのです。
人びとはもとより、医療を受ける機会が限られ、またギリシャにたどり着くまでにもつらい経験をしてきています。MSFは首都アテネと島しょ部で、基礎医療や心のケアを提供していますが、この強制措置によって、人びとの健康状態がいっそう悪化することを懸念。今後もMSFの活動が求められています。 |
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