国境なき医師団
 

【はしか緊急対応、ご支援のお願い】
年間31万人※1、はしか大流行への対応
もうすぐ1歳になるフェンバちゃん。4日前、2人の双子の姉と一緒にはしか治療センターに来たが、姉たちは病状が重く直後に亡くなった。フェンバちゃんは、この撮影の翌日には退院できた

国境なき医師団(MSF)の活動に日頃よりご関心をお寄せくださり、誠にありがとうございます。皆さまからのご支援は、私たちの活動の原動力になっています。
本日は、コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)での援助拡大に向けて皆さまのお力をお貸しいただきたく、ご連絡いたしました。
コンゴでは「はしか」が猛威をふるい続けています。2019年、コンゴ国内だけで、はしかの感染者数は約31万人に達しました。6000人以上※1が亡くなり、そのうちの4人に3人は5歳以下の子どもです。流行は昨年末にかけて加速し、終息の気配が見えていません。
もとよりコンゴでは紛争が長期化しており、450万人※2もの人びとが避難生活を強いられています。また同時に、致死率の高いエボラ出血熱の流行にも見舞われています。その状況のなか、感染力の強いはしかの流行が、人びとの生活をさらに不安定にしているのです。
国境なき医師団は、はしかに感染し、亡くなる人を一人でも少なくするため現地で対応を続けています。より多くの人びとに医療を届けることが、切実に必要とされていますが、治療はもちろん、ワクチン接種、栄養失調やマラリアへの対応など、現地での課題は山積みです。


コンゴでの援助拡大、
子どもの命を救うため、ご協力をお願いいたします。
今回の寄付をする
国境なき医師団への寄付は 税制優遇措置(寄付金控除)の対象となります。


はしか治療を取り巻く難しさ& MSFの対応とは

はしか治療センターに、3人の子どもを連れてきた母親。
住んでいる町には医療施設がなく、子どもたちが次々と亡くなっている、と語る
今回、コンゴで流行したはしかは、史上最大規模といわれています。はしかで亡くなる人の73パーセントは5歳未満の子どもが占めます。子どもは抵抗力が弱いからです。
はしかに特別な治療法はなく、対症療法がおこなわれます。具体的な対策としてはワクチン接種による予防があります。
安全で安価なワクチンは費用対効果が高く、未接種の地域と比べると幼児の死亡率を約半分に抑えられます。

ワクチンを運搬するランドクルーザー。雨期に未舗装の道を走るのは困難を伴う(南部・ルアラバ州)
しかし、コンゴでのワクチン接種には困難を伴います。
国土が広大なうえに道路事情が悪く、また電力不足のためワクチンを低温のまま輸送する障壁も大きいのです。ワクチンは、低温を保てないと効果が落ち、安全性に影響が出て使用できなくなってしまいます。
MSFは2019年、5万人を治療し、81万6000人の子どもにワクチンを接種しました。そのほかに、栄養失調やマラリアなど併発する病気への対応、いち早く流行を発見するためのモニタリングにも取り組んでいます。
はしかワクチン接種のために並ぶ親子の列(南西部のマイ=ンドンベ州)
2019年12月には、コンゴ西部2ヵ所に治療センターを開設。また南東部にも検査室を開設。今まで首都・キンシャサへの検査依頼には数ヵ月かかることもありましたが、離れたエリアでも素早い分析と対策を可能にしました。
このように活動規模を拡大していますが、患者の数も増え続けています。

より多くの子どもの命を救うため、
ご協力をお願いいたします。
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日本人スタッフの声
「さまざまな困難が伴う中、 ワクチンをへき地にまで届けています」
アサニ美里/医療チームリーダー
「コンゴの南東部旧カタンガ州のルブンバシで、2018年10月下旬から約1年間、はしかの緊急対応にあたりました。私が着任した時点で、既にはしかの流行はあちこちに広がっており、市内ではコレラの流行も重なったことから非常に危険な状況でした。

はしかの流行は、主に予防接種率の低い地域で起こります。国境なき医師団は患者さんの治療を行うと共に、予防接種を受けていない5歳未満児を対象にした地元保健省の集団予防接種を支援し、拡大防止に努めました。

しかし、雨期に入り、道路が冠水して通れなかったため、へき地への移動はバイクやカヌーを使わねばならず、低温を保ったままワクチンを一度にたくさん運ぶのは、困難を極めました。また道が悪いだけでなく、川を渡る舟も壊れていたために回り道をせねばならず、移動に想定外の時間がかかってしまったこともありました。厳しい状況が続く中、スタッフはいまも全力を尽くしています」
 
 

患者の声:感染拡大で、乳幼児が弱い立場に
はしかの治療が困難な環境で
シャーリーさんの初めての子ども、ジョルジーヌちゃん。5ヵ月になりますが、体重はわずか3キロしかありません。

生後5ヵ月は、はしかワクチンを接種するには早過ぎるので、はしかの予防ができません。大流行している状況では、こうした幼児が特に弱い立場に置かれてしまいます。

その結果、ジョルジーヌちゃんは、はしかにかかってしまい、治療センターに到着したときには呼吸困難、咳、高熱、発疹などの症状で苦しんでいました。
はしかと同時に、重度の栄養失調にもかかっていたため、両方の治療を受けています。
 
 


ご寄付で、できること
●5,000円で・・・はしかワクチン x 140人分
2018年には世界で約35万人が感染※3。はしかは費用対効果の高いワクチンで予防できます。
●10,000円で・・・栄養治療食 x 300食分
子どもの抵抗力を弱め、はしか死亡率を上げる栄養失調を治療できます。
●89,400円で・・・緊急医療キット x 1セット
緊急事態の現場に駆けつけて、治療を開始できる装備を用意できます。


はしか拡大防止は、時間との戦い。
幼い命をこれ以上 犠牲にしないため、
迅速な援助拡大が必要です。
 

どうか、力をお貸しください。
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※1、3:世界保健機関
※2:国連難民高等弁務官事務所
特定非営利活動法人 国境なき医師団日本
http://www.msf.or.jp/
〒162-0045 東京都新宿区馬場下町1-1 FORECAST早稲田FIRST 3階
TEL:0120-999-199 (通話料無料/平日9:00-18:00/土日祝日・年末年始休業)
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