海外派遣スタッフの声

東北の被災地で医薬品管理に従事: 吉田貴康

ポジション
薬剤師
派遣国
日本
活動地域
岩手県宮古市田老地区
派遣期間
2011年4月

なぜ国境なき医師団(MSF)の今回の活動に参加したのですか?

田老診療所のスタッフと(前列右側が筆者)。

日本でのきわめて大きな自然災害。病院で勤務をしていますので、長期に時間をとるのは難しくもどかしかったのですが、急ですが短期でも、というMSFからの要望と現職場の理解を得ることができ、微力ながら参加することができました。

いままでどのような仕事をしていたのですか? また、どのような経験が今回の活動で活かせましたか?

半年前にヨルダン・アンマンへの派遣から帰ってきて、以前働いていた病院に復職勤務しています。いつも1人で薬局業務すべてをしているので、関連する病院業務にはどんなことでも接することができますし、可能なことは何でもしています。被災地の状況において、診療所組織全体で何を期待されているのか把握して、薬局全体の弱点を解決することに、役に立ったのではないでしょうか。

今回参加したのはどのようなプログラムですか?また、具体的にどのような業務をしていたのですか?

管理にあたった仮設診療所内の薬局。

震災で被災した仮設の田老診療所が置かれ、そこでの支援物資、特に医薬品の在庫管理になかなか手が回らないということで派遣されました。実働3日間と超短期間の派遣だったため、何ができるのかとても不安だったのですが、活動は基本中の基本で、医薬品リスト作成と整理整頓でした。MSFチーム、北海道薬剤師会、そして現地のスタッフの皆様の頑張りに助けられ、限られた時間でできることは十分できたと思います。

週末や休暇はどのように過ごしましたか?

常に働いていました。その代わり、MSFの活動ではとてもまれなことですが、夜は日本語でおしゃべりできました。

現地での住居環境についておしえてください。

一般の民宿でご飯がとてもおいしかったです。

よかったこと・辛かったこと

(よかったこと)
文化や医療システムをすでに知っている日本での活動だったことでしょうか。その一方で、準備も急を要し、超短期間。さらに活動しているスタッフの多くも被災者という、とても珍しい活動でした。初めから最後まで全力でできる限りの活動をしたという感じです。

3日間で何ができるだろうか、人間関係もわずかな時間で築けるのか、という不安の中で被災地入り。しかし、現地の先生とスタッフを中心に、さまざまな人びとが大変な状況に対応するという確固たる目標に向かって一丸となって活動されていて、それに乗せられて一気に時が過ぎていったという感じでした。他の団体から派遣されてきた方々、MSFのスタッフ、いろんな能力が一方向に流れていく感覚はとても心地よく、復興は現地の方々の手によって必ずなされるだろう、という特別な安心感を受けました。

派遣期間を終えてその後は?

職場に戻ったら、山ほど仕事が待っていました。

今後海外派遣を希望する方々に一言アドバイス

日常から色々なことをしたり、させられたり。色々経験してきたことが、特殊な状況で生きてきます。"頭の中で知っていること"と"実際経験したこと"では説得力と決断力に大きな差があるように感じます。「言うは易く、行うは難し」。学生時代いつも先生に言われていたことが頭に残っています。

「何々したいけど……なかなか」と二の足を踏んでいることはないでしょうか。他の国に比べて、やる気さえあればたいていのことをできるチャンスが日本にはあります。もし挑戦して失敗したとしても、それは自分の力になりますよ。

MSF派遣履歴

派遣期間
2010年5月~2010年11月
派遣国
ヨルダン・アンマン(イラクの活動サポート)
ポジション
薬剤師

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