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サイトトップ > 証言 > 「平和だったら、一からやり直せるのですが」

「平和だったら、一からやり直せるのですが」

(2009.4.15)

ママ・アガットとママ・フランシーヌは二人とも、国境なき医師団(MSF) が支援する北キブ州のマシシ病院で、MSFのスタッフとして働いている。

ママ・アガットは、出産にリスクのある妊婦や、性暴力の被害にあって数日間の静養を必要とする女性のための病棟、「ウェルカム・ビレッジ」の責任者である。

ママ・フランシーヌは看護師で、性暴力の被害にあった女性を診察し、被害から経過した時間に応じて必要な治療を行う。また被害者たちに話し相手を見つけ、心理的な支えともなっている。

二人はここで、それぞれの人生と北キブ州の人びとの暮らしを語り合っている。

ママ・アガットとママ・フランシーヌ

アガット:「私は未亡人です。夫は1994年、戦争中に他界し、長男もその半年後に戦死しました。長男は25才でした。夫が亡くなったとき1才だった末娘は、今、中学校の3年生です。」

フランシーヌ:「ここではどの家庭にも夫や妻を亡くした人、親を亡くした子どもがいます。夫、子ども、おじ、おば、兄弟たち・・・たくさんの人が命を落としています。残された遺族はしばしば避難をしなければなりません。せっかく豆の収穫期を迎えても、人びとはすぐに戦争で避難を強いられるのです。」

アガット:「昔、戦争が始まる前、私たち家族はニャマボコに住んでいました。牧畜を営んでいましたが、すべて焼かれてしまいました。私は子どもたちに父親の話をします。特に下の2人は父親のことをまったく覚えていませんから。昔は牛を育てて売っていたことなど、以前の暮らしについて話します。子どもたちは、牛を飼っていたなんて信じられないと言います。平和だったら、一からやり直せるのですが。」

フランシーヌ:「信仰と友情が勇気を与えてくれます。そうでなければ、どうしてこんな暮らしに耐えられるでしょう。」

アガット:「私は55才です。もう再婚する気はありません。もう一度やり直すのは大変ですし、何より再婚相手はたぶん子どもたちを受け入れてくれないでしょう。そうなると、子どもたちは孤児と同様に拒絶され、二度も不当な仕打ちを受けることになるのですから。」

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