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サイトトップ > ニュース > LRAが一般市民を襲撃、MSFは保護の欠如を非難

LRAが一般市民を襲撃、MSFは保護の欠如を非難

(2009.2.5)

コンゴ民主共和国(DRC)のオー・ウエレ地方では、武装集団「神の抵抗軍(LRA)」が村々を焼き討ちし、多くの一般市民を刺殺、撲殺や誘拐するなどの暴力を振るい続けている。国境なき医師団(MSF)は、激しい暴力の対象となっている一般市民を保護すべく行動を起こしていない国連平和維持軍を非難する。

2008年12月25日以降、DRCの北東部に位置する50以上の村や町がLRAの殺人的な襲撃にさらされており、トラは1月21日、タドゥルは24日、アウォは28日、マングバは30日、ンギリマは2月1日に襲撃を受けている。 住民の殆どはさらなる大虐殺を逃れるために森に逃げるしか手段がなく、保護を得ることは出来なかった。彼らは情勢不安のために届かない人道援助を空しく待っている。

数少ない目撃者は、大虐殺の恐怖を語る。12月25日、ドルマ町近隣にあるバタンデの襲撃を逃れた生存者は、家族の虐殺に対して感じた無力感を語った。「LRAは素早く人びとを草地に連れ出し、組織的に処刑したのです。誰も逃れられませんでした。子どもたち、乳幼児、妊娠中の女性、高齢者、皆殺されたのです。60人以上です。」

MSFのDRCにおける活動責任者、マルク・ポンサンは語る。「日々その現場で活動している私たちが達した結論は、LRAが言語に絶する暴力を一般市民に対して振るい続けていることから、更なる大虐殺が起こる可能性は高いということです。2008年12月22日に採択された国連安全保障理事会決議1856号は、一般市民の保護を国連平和維持軍の優先事項として位置づけています。国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)はその責任を果たすべきであり、オー・ウエレ地方の住民が組織的な襲撃を受けている時に、これまでのように保護介入を行わないまま傍観すべきではありません。」

MSFチームはLRAによる極度の暴力にショックを受けており、国連平和維持軍が行動を起こさない理由を理解できずにいる。2008年11月1日にドゥング町が襲撃を受けた際、国連平和維持軍は基地内に留まったままであった。更にMONUCの派遣団は、襲撃が著しくに増加した時でさえ、人びとを保護するために介入しようとはしなかった。又、国連軍の数は、状況悪化にも関わらず、2008年7月の展開開始以来、実質的に変わっていない。

MONUCの活動には、最近襲撃を受けた地域(唯一MONUCのヘリコプターのみ到達できる地域)から負傷した一般市民を避難させる活動は含まれていない。一例として、1月14日にドゥルで起こった一件が挙げられる。ヘリコプターの乗員によると、銃創を負った1才の幼児がいたにもかかわらず、MONUCはドゥング病院への移送を行わなかった。

オー・ウエレ地方全域で、不意の襲撃を受ける危険性があまりにも高い為、ドゥング町の外における人道援助は実質的に不可能である。それでもMSFの移動診療チームは飛行機で何度かファラジェ、ドルマおよびバンガディに赴き、負傷者に救急医療を提供していたが、着陸はどの地域でもわずか数時間に限られ、手遅れでない負傷者を治療するのがやっとであった。

襲撃による死者数が900人に達した一方で、MSFが治療することのできた生存者数はわずか17人で、皆、重度の打撲傷か刺し傷を負っていた。MSFチームの医師、マシュー・ビシェは語る。「襲撃で140人以上が殺害されたファラジェへ2日後に辿り着いた時、負傷者は4人しか見あたりませんでした。残りの人びとはおそらくあまりにも酷い怪我を負って、取り残され命を落としてしまったのでしょう。」

オー・ウエレ地方におけるMSFの活動はドゥングに拠点をおいている。MSFは重度の負傷者対して救急医療を提供し、ドゥング病院に避難させている。MSFはまた、ドルマ、バンガディ、ファラジェ、ンギリマとリメイにある診療所を援助している。避難民には、移動診療を介し医療を提供している。現地のMSFチームは外国人スタッフ6人とコンゴ人スタッフ25人により構成されている。

MSF International