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危機に陥ったコンゴ民主共和国 キャンペーン
-紛争に巻き込まれた人びとの声-

(2008.11.21)

「未来、それは死を意味しています。今なお続く紛争のせいで、未来は消えかけています。紛争の最中に生まれた僕は、今18才です。おわかりでしょう。恐ろしいことです。」
マラリア患者のルイはこう語る。

現在、暴力の拡大によって、コンゴ民主共和国(DRC)東部の危機は再びメディアの注目を集めているが、南北キブ州の人びとは、通常、国際社会からほとんど援助や注目を得られずに自力で生き残ることを強いられている。戦争によってこの地方のすべての人びとの生活は決定的な打撃を受けた。執拗に繰り返される暴力のただ中にあってその日その日を生き抜くことが彼らの日課となった。

国境なき医師団(MSF)は、この地方の最も暴力が激しい地域で今なお活動を続けている数少ない人道援助団体の1つであり、国際キャンペーン「危機に陥ったコンゴ民主共和国」を開始することで警鐘を鳴らそうとしている。このキャンペーンは、コンゴ・南北キブ州の人びとが置かれた現状を浮き彫りにし、彼らの声を世の中に届けようとするものである。南北キブ州の人びとが直面している状況やニーズを説明し、その苦しみを明らかにするには、彼ら自身が自ら語ることが最善の策である。

「危機に陥ったコンゴ」キャンペーンを開始することで、MSFはコンゴ東部で現在進行中の危機を明らかにすることを求めている。「危機に陥ったコンゴ」キャンペーンで語られるのは、長年にわたって続き、2008年8月末から急速に激化した紛争の最前線となったこの地方で必死に生き延びている人びとの個人的な体験談である。

MSFは世界報道写真展の入賞者であるカメラマンのセドリック・ゲルベハイエ(Cédric Gerbehaye)をこの地方に招き、彼の撮影した写真を基に、「危機に陥ったコンゴ」キャンペーンのウェブサイト(www.condition-critical.org)の中核をなす映像作品を制作した。

MSFは1981年から南北キブ州で活動を続けており、医療チームは緊急外科手術、銃撃や火傷によるものを含む負傷者の治療、より安全な遠隔地へと避難した人びとに対する移動診療、病院や診療所での医療の提供、コレラなどの流行性疾患への対応、性暴力の被害者への医療ケアの提供、そして恐ろしい体験によって心的外傷を負った人びとへの心理的サポートを行っている。

www.condition-critical.orgの狙いは、本人による証言、写真、そして映像を通して、南北キブ州の人びとの声を世界に届ける手助けをすることである。このウェブサイトは彼らにとって、自分たちの日常生活や厳しい状況の中で生き抜くための苦闘を語る手段となる。危機的状況が続く場合、MSFはこのウェブサイトを少なくとも1年間は継続し、この危機への注目を集め続けられるように、定期的に新しいニュースや資料を掲載する予定である。

現在、コンゴ東部の状況は単に生活が厳しいといったレベルではなく、まさに危機的状況にある。家屋や土地は戦場と化した。この危機のただ中に生まれた子どもたちは、戦闘しか知らず、避難所、食糧、水が不足している。

MSFはこの地方における緊急援助活動を強化し、状況の悪化に対処している。現在は北キブ州の州都ゴマおよびルチュル、キバティ、キロチェ、キワンジャ、ブヒンバ、マシシ、キチャンガ、ムウェソ、ニャンザレ、カイナ、ブカブ、ミノバ、カロンゲなど南北キブ州各地で活動を行っている。

MSFは、今も続く戦闘のために、多くの人びとが移動し続けていることを強く懸念している。家を失った人や地元住民の多くは、今もなお食糧、清潔な水、医療、毛布や避難所関連の基本的物資を緊急に必要としている。

また、最近ではコレラの症例が、通常よりも多くさまざまな場所で報告されるようになっている。最近の戦闘の影響によりコレラ患者の数が増加したのだ。劣悪な衛生状態、清潔な水の欠如、人びとが常に移動せざるをえないことや、避難民キャンプにおける過密な状態は全て、病気の危険因子である。

www.condition-critical.orgは英語版、フランス語版、オランダ語版、ドイツ語版、スペイン語版、イタリア語版、日本語版が配信される。記者発表は11月20日にヨハネスブルク、パリ、ナイロビ、ロンドンなど世界各地の主要都市で行う予定である。

MSF International