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サイトトップ > ニュース > 現地の人びとにとって、未だ遠い戦争の終結

現地の人びとにとって、未だ遠い戦争の終結

(2009.7.8)

コンゴ民主共和国東部の戦争についてのニュースが、少し前のように新聞に載ることはなくなったが、現地に住む人びとにとって、戦争は終結からは程遠い状態にある。南北キブ州に住む数十万人の人びとは、度重なる襲撃にあい、幾度もの避難を強いられている。治安の悪さと劣悪な道路状態により、困窮した人びとに援助を届けることは困難になっている。

© Kate Geraghty

森の中に隠れる

北キブ州カレンベ地域の村々で暴力を受け、家を追われた人びとは、2ヵ月近く森の中に隠れていたという。村では、銃と鉈で武装した男たちが略奪と無差別な発砲を行っていた。この地域では多くの性暴力も報告されている。

「毎晩、茂みの中に隠れていましたが、ビニールに滴る雨音で居場所を悟られてしまったこともあります」と、ある女性は話している。

3月上旬、カシュガとカレンベを結ぶ道で、国境なき医師団(MSF)の車が発砲を受け、激しい暴力による強奪被害に遭った。そのためMSFは4月中旬まで移動を控えていたが、現在は治安が許す範囲内で、カレンベでの医療活動を再開している。最近は、やはり治安上の理由から、カレンベのさらに北にあるピンガへの通行ができなくなっている。ピンガには援助を必要とする2万5千人の避難民がいる。

簡易トイレの設置

先月、すでに1500世帯が避難生活を送っていたカシュガの町に、さらに約1200世帯の家族が避難してきた。昨年、カシュガは激しい戦闘があったために実質的に無人となっていた。現在、状況は落ち着いたものの、利用できる水・衛生設備は限られている。また、新たな避難民の到着が武装勢力を再び引き寄せるのではないかという懸念もある。

この地域の風土病であるコレラを始めとする、水により媒介されて広がる病気の症例も増えている。先週、MSFは40人の患者をコレラセンターで治療した。新しい症例が毎日4~5件のペースで発生している。MSFはカシュガにある診療所を支援し、新たに到着した避難民のために簡易トイレを設置しているが、ニーズは膨大である。

疲労困憊した人びと

カシュガから30kmほど南西の山地にあり、状態の悪い隘路しか通じる道のないムパティには、政府軍と反政府勢力の戦闘を避けてキブウェとニャンゲの村から逃れてきた人びとが避難している。ここでは、現在2500世帯の家族が仮住まいをしているが、水、食糧、簡易トイレの不足が深刻である。多くの高齢者、幼い子ども、妊産婦がいるが、彼らはムパティまで避難する道のりで疲労困憊し、さらに南の大きな町へ歩いて行くことができない。

MSFは、週に2回、ムパティへの移動診療を行い、800世帯に毛布、ビニールシート、貯水容器などの必需品を提供した。近くに武装勢力が留まっているため、避難民家族はキャンプから出られず、畑で作物を育てることができないので、食糧不足が深刻になっている。この地域には、孤立している避難している人びとがあちこちにいるが、治安が悪いためにMSFの活動も制限を受けている。

悪化する南キブ州の状況

南キブ州では、武装勢力間の緊張が高まり、戦闘が増えた結果、過去3ヵ月間に10万人が家を追われた。シャブンダとルリングの状況は悪化しており、レイプ、村の焼き討ち、家財や農作物の略奪、武装勢力のための強制労働が生じていると報告されている。避難民の大半は、シャブンダとルリング周辺で受け入れてくれる家庭に滞在しているが、そのために元々不足していた地域の資源はさらに逼迫している。

MSFは、性暴力の被害者の治療に重点的に取り組むため、新しいプログラムの開設準備を進めている。現在この地域で暮らす7万1千人近い人びとが利用する地元診療所3ヵ所、および病院の栄養治療病棟のサポートを行う予定である。

MSF International