Condition: Critical

危機に陥ったコンゴ民主共和国 ホームニュース証言MSFの活動写真ビデオMSF トップページへ
このページを友達に送る フルバージョンはこちら(英語サイト)
  • del del.icio.us
  • blink blinklist
  • digg digg
  • face Facebook
  • furl Furl
  • magnol ma.gnolia
  • newsv Newsvine
  • pownce Pownce
  • reddit reddit
  • stumble StumbleUpon
  • tech Technorati
  • twit Twitter
支援をする

サイトトップ > ニュース > 性暴力の被害者の治療

性暴力の被害者の治療

(2009.3.16)

コンゴ民主共和国のキブ州における国境なき医師団(MSF)のプログラムでは、性暴力の被害者に対して、予防を主眼においた医療処置を提供している。まず最初にHIV/エイズに対する予防的治療が行われる。しかし、抗レトロウイルス薬(ARV)の効果は暴行を受けてから3日が過ぎると有効ではなくなるため、72時間以内に開始しなければならない。また薬は4週間にわたって服用し続けなければならない。

次に、被害者はB型肝炎と破傷風の予防接種を受ける。性感染症(クラミジア、梅毒、淋病)に感染していると看護師が判断した場合には抗生物質が処方される。

レイプの被害者に起こり得るもうひとつのリスクは、望まない妊娠である。これは緊急避妊薬である「モーニング・アフター・ピル」によって回避できる。暴行を受けてから3日以内の服用が最も効果が高く、5日後までは妊娠を予防することができるが、遅くなるほど効果は低くなる。

しかし受診は1度では十分でなく、治療の経過観察が必要である。患者はB型肝炎と破傷風の予防接種の追加分を受けるため再来院しなければならない。また、ARV治療の終了時には副作用の有無を確認することが重要である。

最後に、女性が暴行の際に負傷したり殴られたりした場合は、医療もしくは外科チームが傷を治療する。

こうした一連の治療は、心理的にふさわしい配慮がなされた環境で提供されている。看護師は共感と思いやりをもって患者に接し、診察に関する秘密を守る。

被害者の女性が夫や地域社会から拒絶されている場合は、社会的サポートも必要である。性暴力の被害者には、いつの間にか帰る家も、頼る人も、財産もなくなってしまうこともある。医療・人道援助団体であるMSFは、社会的サポートの分野では限られた役割しか果たせない。しかし社会復帰プログラムの実施へとつながる事業を他のNGOと共同で行うことによって、解決策を提示できる可能性はある。

MSFは、医師による診断書も提供している。診断書は、被害者の女性あるいは男性が加害者を告訴する際に備えて、患者のカルテに加えられる。医療従事者は、被害者への暴行後に行った診察所見の結論を記録する。これらの書類の秘密は保持される。

しかし、こうした性暴力の被害者を治療するプログラムは、その存在が広く知られていなければ意味をなさない。治療を受けられる場所があることや、エイズを予防するためには被害から72時間以内に来院する必要があることを、人びとが知っていなければならない。

MSFチームは、地域の村や避難民キャンプに移動診療に出かける際、こうしたメッセージを常に伝えている。また、地域社会において住民全体に情報を伝達できる地位にある、首長のような人びとの協力にも頼っている。性暴力の被害者のためのプログラムに関する情報は、教会や学校、ラジオ放送などさまざまな手段を通じて、最終的にレイプ被害により治療を必要とする何千人もの人びとの元に届けられている。

・ MSF日本の特集ページ、「国際女性の日 2009」をご覧ください。
・ 国際女性の日特集ページのFull Version はこちら(英語サイト)

MSF International