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「今朝、年端もいかない少女がたったひとり、気落ちした様子でやって来ました。」

(2009.1.16)

10月に再発したコンゴ政府軍と民兵組織との間の武力衝突を避けて、村から避難してきた人びとの間に、村へ戻ろうという動きは見られない。さまざまな武装勢力の間で新たな戦闘が起こるという噂が、帰途につくことをためらわせているのだ。国境なき医師団(MSF)は、10月24日に診療所が略奪にあったイトゥリ地方のソンゴロで、11月3日以降、週に6日診察を行っている。この地方の希望を失った人びとと接触を持ち続けるための重要な活動である。

以下は、11月半ばにソンゴロを訪れたクロード・マウドーによる報告である。

毎朝、国連の車両との区別を明らかにするためにピンク色のストライプに塗られたMSFの2台の四輪駆動車が、移動診療の準備のためにイトゥリ地方の中心都市ブニアのMSF事務所に現れる。医療チームは医薬品の保管庫を補充し、バケツなど診察に必要なあらゆる備品と共に車に積み込む。準備が整い、1つ目のチームはアルバート湖に近いトゥコミアから数キロメートル離れたソマへと向かう。ソマには、政府軍と民兵組織との間の戦闘を受けて10月初旬からカガバやカグマから続々と逃れてきた約5千人が避難しているキャンプがあり、MSFはそこに大型のテントを設営して診察を行っている。2つ目のチームはブニアから約40km南西に位置するソンゴロへと向かう。

数日前に治安が回復してから、MSFがソンゴロで診察を行うのはこれで4日目になる。いくつかの村を含むこの地域までは、車で90分ほどの距離である。ソンゴロまであと数kmというところで、「コンゴ政府軍の野営地があそこにあります。」とMSFの運転手兼ロジスティシャン(物資調達管理調整員)であるロジャーが言う。しかし野営地は丈の高い草に隠れて実際には見えない。10月後半に政府軍がこの地から民兵組織を追い払い、この地域の中心的な集落であるアニョソの人びともみな避難してしまった。目の前には、泥だらけの轍にはまって動けなくなった大型トラックが行く手を阻んでいる。

破壊された産科病棟

何とか脇道を通り抜け、ドアの突き破られたソンゴロ診療所の前を通り過ぎて、産科病棟へと到着した。私は、後日また、ここに戻ってこようと考えた。建物の中は徹底的に破壊され、医薬品はすべて持ち去られていた。「兵士は、医薬品が民兵のために使われているからだと主張していました。彼らを止めることはできませんでした」と男性看護師が私に言った。

午前9時過ぎ、既に大勢の人びとが診察を待っていた。玄関ホールは乳児を抱いた女性たちであふれている。どこでもそうだが、子どもたちに握手で迎えられる。少し離れて、数人の男性がいる。地元の保健局の看護師、ジャン=ポール・マポリと臨時の薬剤師も兼ねるジルベールが既に来ていた。彼らは以前シンゴの診療所で働いていた。シンゴは、ソンゴロにいる避難民の多くの出身地であるバヴィのすぐ手前にある。

診察はすぐに始まった。2人いるMSFの看護師の1人、クラリッサが母親の腕に抱かれたれた子どもたちを注意深く観察し、熱がありそうな子どもを見つけ、下痢に苦しんでいたり気分が悪かったりしないかを尋ねる。ロジャーはあちこちで、順番を割り振ったり、順番待ちの必要性を辛抱強く説明したりし、地元の若者に患者の流れを管理するよう頼んだ。先に待っていた母親たちがマポリ看護師の診察を受けるために移動した。マポリ看護師は熱がありそうな子どもの脇の下に体温計を挟んでから、真剣に、かつ上機嫌に用紙に記入する。それから泣き叫ぶ子どもの体重と上腕部の外周を測り、栄養失調に陥っていないかを調べる。最後に、子どもに熱があれば、短時間で結果が分かるマラリア感染の診断法「パラチェック」に必要な採血をヴェロニカが直ちに行う。母子が診察を待つ母親たちの列に戻ってほんの数分後、マラリアに感染しているか否かの診断結果が出る。

午後だけで診察件数は80件

MSFの現地スタッフである2人の看護師、リュックとジャクリーヌは患者を診察している。ジャクリーヌは主に女性を診る。彼女はこう語る。「多くの女性が妊娠中です。しかし強姦など、深刻な問題のために診察を受けに来る人もいます。」まさにその日の午前中、年端もいかない少女がたったひとり、気落ちした様子でやって来た。彼女の身に起こった出来事は、暴力が何年も続くコンゴでは珍しいものではない。彼女は3日前に兵士によって強姦されていたのだ。ジャクリーヌは少女の話を穏やかに聞く。彼女はブニア市内のボン・マルシェ病院で何年もの間、こうした細心の注意を要する事例を担当してきた。

ソンゴロに到着するとすぐに、ジャクリーヌは人びとが集まって避難している場所を回り、この問題についての意識を高めるための啓発活動を行った。「今では女性たちはMSFを信頼しています。診察を受けに来る人もいますが、多くの人にとってはその一歩を踏み出すことが難しいのです。」と彼女は言う。少女は、MSFのチームと共にボン・マルシェ病院へ行って治療を受けるよう促された。少女はそれを受け入れたように見えたが、チームがブニアへ出発する前に姿を消してしまった。ジャクリーヌは言う。「明日また戻ってくるでしょう。決心するまでに少し時間が必要なのです。彼女はあまりにも若いのですから。」

見捨てられていないことを人びとに伝えるために

診察は午後いっぱい続き、合計80件を超えた。看護師のフレデリカは言う。「今日は食糧の配給があったので落ち着いていました。しかし、これから数日で状況がどう変わるか注意していかなければなりません。避難民がここに留まるようであれば、診察件数はほぼ間違いなく増えるでしょう。イトゥリ地方の保健当局は診療所を再開すべきです。でなければMSFだけでは対応しきれなくなるでしょう。」

医療チームはブニアに戻ると、緊急プログラム統括チームに報告を行う。診察に関する統計をまとめ、治安状況に関する詳細を共有する。イトゥリ地方における緊急プログラムを統括するイザ・シグレネッキ医師はこう主張する。「こうした村での定期的な診察は人びとにとって非常に重要です。医療面からだけでなく、彼らに自分たちが見捨てられていないことを示すことになるからです。さらに、私たちも彼らの現実に寄り添うことができるようになります。」

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