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北キブ州で戦闘に巻き込まれた住民の援助を試みる

(2008.1.29)

コンゴ民主共和国(DRC)東部の北キブ州ブカマにある診療所では、待合室の鉄製のトタン屋根に強い日差しが照りつけている。この日は2007年12月のある金曜日、ブカマでは市場が開かれる日である。MSFが定期的に診療を行うこの診療所は患者で混み合っている。MSFの看護師、アンジェリーナ・パーマーは語る。「数日前、この診療所は武装した男たちによる襲撃を受けました。それでみんな逃げ出してしまったのです。職場に復帰してくれた勇気あるコンゴ人医療スタッフのおかげで、また多くの患者の治療が行えるようになりました。」

ブカマは、コンゴ民主共和国の北キブ州にある小さな村落である。現在MSFの医療チームが1日に約100人の診察を行っているこの地は、数多くの武装勢力がせめぎ合いを続けている前線からわずか数キロしか離れていない。

患者の中には、子ども、女性、高齢者も含まれる。この地では多くの場合、適齢期の男性は戦闘に駆り出される。北キブ州では過去数ヵ月以上にわたって複数の武装勢力間での対立が再燃し、数十万人が避難を強いられた。暴力、強奪、栄養失調、病気の発生など、MSFが援助を行う住民や避難民は、日を追うごとにますます危険にさらされている。

MSFが定期的に訪問している遠隔地の診療所や、職員の支援を行っているキチャンガのサン・ブノワ病院では、 2007年12月だけでも、主にマラリア、下痢、呼吸器感染症の患者3300人の治療を行った。またMSFチームは、これまでに急性栄養失調の子ども47 人の治療を行っており、はしかの患者も頻繁に訪れている。1月の第4週目には、キチャンガで外科手術も開始する予定である。

2007年3 月以降、MSFはムウェソ保健区域のカシュガ、カレンバ、ジャルダン・テコール・ドゥ・ンゲリ、ブカマの4つの村落において、定期的に移動診療を行っている。しかし過去数週間、複数の武装勢力間の対立によりこの地域の治安が悪化し、現在MSFが訪問できる地域はブカマのみである。ブカマより北方に位置するその他の地域には、赴くことが出来ない状態が続いている。

1月の第2週、紛争の当事者との話し合いが進み、MSFはカシュガとカレンバの診療所に戻って医薬品の補充を行うことが可能となった。しかし、カシュガの診療所は数ヵ月間に2度も略奪に遭っている。

パーマー看護師は語る。「私たちが行っている移動診療は、多くの人にとって医療ケアを受ける唯一の手段となっています。さらに北方の地域では、簡単に治療できる病気で人びとが命を落とし続けているにもかかわらず、この数週間はこれらの地域を訪問することができませんでした。数日前にようやく戻ることができたものの、常に治安状況を監視する必要があります。この地域の人びとは、長年にわたる終わりの見えない紛争に常に巻き込まれ続けているのです。」

MSFは、北キブ州の前線の両側にある、ゴマ、ルチュル、ニャンザレ、マシシ、キチャンガ、ムウェソ、キロリーウェで、医療・人道援助プログラムを実施している。MSFは、1981年からDRCで活動を行っている。

MSF International