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国境なき医師団(MSF)の活動

国境なき医師団(MSF)は1992年以来、コンゴ民主共和国(DRC)の南北キブ州で活動しています。各地域での活動内容の詳細は、下記のリンクからご覧いただけます。
・ 2009年3月現在の活動
・ 2009年1月現在の活動
・ 2008年12月現在の活動
・ 2008年11月現在の活動(4日、5日、7日、10日、11日、12日、13日、18日、19日、24日、27日)

コンゴ民主共和国(DRC):MSFの活動状況 ─ 3月13日現在 ─

2008年12月からの数ヵ月で、コンゴ東部における紛争は著しい変化を見せた。ローラン・ンクンダ元将軍に率いられていた反政府勢力「人民防衛国民会議(CNDP)」が分裂し、ルワンダおよびコンゴ軍によるルワンダの反政府勢力「民主解放軍(FDLR)」に対する共同軍事作戦が始まって以来、誰が誰と戦っているのかということさえも不明瞭になりつつある。

全体として暴力の程度は弱まっているが、コンゴ東部全域で人びとは今も苦境に立たされている。最近も、新たな暴力の発生もしくはそのうわさを受けて、数千人が避難した。

国境なき医師団(MSF)は病院や診療所における活動を続けており、移動診療では常に変化し続けるニーズにあわせて医療を提供すべく懸命の努力を尽くしている。しかしながら、援助活動従事者に対する武力攻撃が発生しているため、MSFチームは北キブ州の一部においてはアウトリーチ活動*を中止せざるをえなくなった。
*こちらから出向いて、援助を必要としている人びとを積極的に見つけ出し、サービスを提供すること

■北キブ州での活動
■南キブ州での活動
■オリエンタル州での活動

■北キブ州



北キブ州の北部、ルベロ郡におけるルワンダ・コンゴ軍の共同軍事作戦によって大規模な避難が発生した。ルワンダ・コンゴ軍とルワンダの反政府勢力「民主解放軍(FDLR)」がいくつかの地域で衝突していることを受け、情勢は緊迫している。複数の村がFDLRによる襲撃を受け、3月上旬にはキルンバ、カイナ、カニャバヨンガが略奪の被害を受けた。路上でトラックが襲撃された例もある。

戦闘を受けて、この地域では1月末から10万人が避難民となっている。キルンバ、カニャバヨンガ、ビンギなどの町では、避難民の数はそれぞれ2万人に達しているとみられる。そのためMSFは、カニャバヨンガで行っていたプログラムの対象地域をルベロ郡まで拡大した。

移動診療は数ヵ所で行っている。状況が日々変わるため、MSFはそれに合わせた態勢を取っている。3月の時点では、複数の移動診療チームが週に数回、ヴオヴォ、カニャバヨンガ、キルンバ、カイナ、ルベロ町、カゲリに通っている。ヴオヴォでは、2月に2200件の診察を行った。ルオフとビンギへの移動診療は、安全上の理由から中止している。

重症患者はカニャバヨンガにあるヴオヴォ診療所に搬送されている。また、二次医療がまったくないか不十分にしか存在しない地域で二次医療を提供するため、MSFは「ドクターヘリ」を組織し、3月中旬にカイナに配置する予定である。

ルチュル郡の状況は比較的安定している。ルチュル病院のチームは、外科、妊産婦医療、小児科、内科、救急医療、性暴力の被害者に向けた専門的ケアなど、普段どおり活動を行っている。病院の医療水準を改善するため、MSFは既存の建物の一部を改築している。また新たな洗濯場を作り、1日あたり3千リットルの水を供給できる給水設備を増設している

ルチュル町とキワンジャ町では、MSFは衛生状態を改善してコレラを抑制するため給水設備を拡張している。

ニャンザレでは、ベッド数60床の入院施設での一次および二次医療、集中栄養治療センター(TFC)での栄養失調児の治療、性暴力の被害者への専門的ケアを提供している。2月には性暴力の被害者を新たに100人治療した。別の2つのチームはカソコ、カチロ、キリマ、ミランジで移動診療を行っている。

カビゾでは、ベッド数22床の入院施設を運営している。加えて、同じチームがバンブ、トンゴ、キシェシェにある村や避難民キャンプで移動診療を行っている。3月初旬にはキルンバで移動診療を開始した。チームはそこで性暴力の被害者に対し診察と専門的ケアを提供している。

人の移動が今も続いているため、北キブ州の全域にはしかが蔓延している。MSFチームは、診察を受けに来る5才未満の子どもには必ず予防接種を受けさせている。患者数は少ないがコレラ患者もおり、チームはその治療にもあたっている。

マシシ郡では、ムウェソ病院で救命手術を提供し続けており、キチャンガにある2ヵ所の診療所でも活動している。キチャンガからムウェソにかけての地域では、援助活動従事者を標的にした武装集団による強盗が2週間で5件あり、うち2件はMSFの車両に対して行われた。最後に報告されているのは3月2日に起こったものである。この事件を受けて、MSFは移動診療と遠隔地域7ヵ所にある診療所の支援を中止せざるをえなくなり、これらの地域に住む人びとは医療のまったくない状態におかれることとなった。MSFは特にコレラやはしかにかかっている患者の状態を危惧している。

マシシ町では、MSFはベッド数170床の基幹病院を運営しているほか、診療所1ヵ所を支援している。より多くの人が医療を受けられるようにするため、キニギ、ムパナモ、ブコンボ、ニャビオンドなどの僻地で移動診療を行っている。マシシの北西に位置するニャビオンドでは推定1万2千人の避難民、マシシの南東にあるキニギでは最近の暴力から逃れてきた1万人を対象に、より大規模に医療援助を行い始めた。

マシシ町にある、2千人を受け入れるために建設されたキャンプでは、4千人の避難民が劣悪な環境で生活している。MSFは飲料水の供給や簡易トイレの設置、維持といった急を要する課題に取り組んでいる。しかし激しい雨のため、2月には地すべりで8人がキャンプで亡くなり、さらなる地すべりの発生も懸念されている。この事件を受けてMSFはマシシ病院で負傷者の治療にあたり、20家族に心理ケアを提供した。このキャンプに避難している人びとに最低限の生活環境と安全を保障するためになすべきことは山積している。しかし現在のところ、このキャンプのインフラ整備に取り組んでいる国際援助団体はMSFのみである。

さらに南下した地点にある北キブ州の州都ゴマ付近では、ムシャケ、カルバ、ルバヤの3ヵ所にある診療所を支援し、キロチェ病院でも活動を続けている。またングング村でも状況を調査した。

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■南キブ州



南キブ州では、カロンゲにある病院で活動している。同州では2月中旬頃から数週間にわたって、武装勢力が活発に動いていた。住民への襲撃とそれに伴う避難の報告を受けて、MSFはムウェンゲ、ヌンビ、オンボ、ブニャキリなどの地域において数回にわたる調査を開始した。MSFはこれらの場所で、人びとに医療を提供し、医薬品と医療物資を配った。

カレエ郡では2月末に、キブ湖畔にある町、ブショショに到着して間もない避難民に医療を提供すべく、複数の移動診療を開始した。

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■オリエンタル州



2008年12月にウガンダ、コンゴおよびスーダンはウガンダの反政府勢力「神の抵抗軍(LRA)」に対する共同軍事作戦を開始した。この作戦によって、オリエンタル州で計18万人が避難する事態となった。

オリエンタル州イトゥリ地方が比較的平穏な状況に戻り、隣のオー・ウエレ地方におけるLRAの襲撃も減少したが、暴力は今も続いている。2月9日、アバ村への襲撃事件によって約2万人が避難した。人びとの一部はイトゥリ地方へ、別な一部は国境を越えてスーダンに入った。これを受けてMSFは避難民に緊急援助と医療を提供すべく、イトゥリ地方アリワラへチームを派遣した。

現地での移動は今も困難であり、MSFはドルマやファラジェといった危険な地域に行く際は、国境なき航空団(ASF)の飛行機をチャーターしている。MSFの医療チームは現地の医療施設に医薬品を供給しているほか、重症患者を外科治療の提供を最近始めたドゥング病院へ搬送して治療にあたっている。

MSFは医療援助を緊急に必要としている避難民のため、ドゥング町周辺の3ヵ所で移動診療を続けている。誘拐もしくはレイプの被害にあった人びとに心理ケアを提供する大規模なプログラムも立ち上げた。

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窮状に置かれたコンゴ民主共和国の人びとを救うために、 皆様からの寄付を緊急に必要としています

国境なき医師団(MSF)は、コンゴ民主共和国東部で続く紛争に巻き込まれている人々に対し、医療および人道援助を提供しています。この数週間で紛争は激しさを増しており、MSFは状況の悪化に対処するため、同地方での緊急支援を拡大しています。

コンゴおける人道的危機の影響は甚大です。2007年、MSFは同国での活動に2千人以上の現地スタッフを雇用し、3千9百万ユーロ(約46億8千万円:1ユーロ=120円)を充てました。その資金の大半は、民間からの寄付によるものです。

MSFは、コンゴを含む世界60ヵ国以上で、暴力、無関心、武力紛争、感染症、栄養失調、医療からの阻害、自然災害等の理由で、生存を脅かされている人びとに援助を提供しています。MSFの活動資金の80%以上は民間からの寄付によってまかなわれています。この資金面での独立性を保つことにより、国際社会から忘れ去られている国々で生きる数多くの人びとに対し、迅速な医療援助を提供することが可能になっています。

MSFは、独立・中立・公平の原則の下に活動しています。紛争地においては、紛争当事者のすべてから、MSFの中立の立場が理解され、また尊重される必要があります。これは、人びとのもとに支援を届けるために、欠くことのできない条件です。独立性を保った活動を続けていくために、MSFは世界中の人びとからの支援を必要としています。どうぞ国境なき医師団をご支援ください。

いただいたご寄付は、コンゴをはじめとする世界各地での緊急援助活動に充てられます。

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