
スーダン南部:避難した人びとへの緊急援助
2009年08月27日掲載
国境なき医師団(MSF)は、1979年からスーダンで活動、スーダン南部の6州で数十万人に医療を提供している。
西エクアトリア州で、感染症を中心とした一次医療と心理ケアを提供
西エクアトリア州、中央エクアトリア州では、祖国コンゴから避難してきた数万人に援助を実施。ウガンダの反政府勢力は、主に西エクアトリア州を中心としたスーダン南部でも多数の村を攻撃しており、数千人のスーダン人も安全のために避難を余儀なくされている。国連人道問題調整事務所によれば、コンゴ難民と中央エクアトリア州と西エクアトリア州で避難民となったスーダン人の合計は、推定5万人にのぼる。
西エクアトリア州では、医療チームが攻撃によって家を追われたスーダン人とコンゴ難民に援助を行い、ヤンビオを拠点として、ヤンビオ、マクパンドゥ、ナーンディ、エゾで一次医療と心理ケアを提供している。
2月以降、医療チームは2600件の診察を行い、300人以上に心理ケアを行った。主に治療を行うのは、出血性下痢、上気道感染症、腸内寄生虫などである。しかしここ1ヵ月は、「神の抵抗軍」による攻撃が続いているエゾには立ち入ることができなくなっている。
中央エクアトリア州では、妊産婦医療、予防接種、衛生環境改善などを実施
中央エクアトリア州のリボゴとニョリでは2月以降、7000人を超えるコンゴ難民に援助を提供してきた。これらの難民の多くは、「神の抵抗軍」の攻撃を恐れて事前にコンゴから避難してきた人びとである。彼らは現地に小屋を建ててスーダンのコミュニティに入るか、または野外、木陰、校舎などで避難生活を強いられている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、ニョリ村やリボゴの難民を1ヵ所にまとめるため、ニョリ近郊に難民キャンプを設置した。MSFはこのキャンプ内に一次医療診療所を建設し、医師や看護師が妊産婦医療を中心に、週に平均して500件の診療を行い、マラリア、下痢、呼吸器感染症などの治療を行った。
MSFはまた、健康教育担当スタッフチームを結成し、キャンプ内や周辺地域の隅々まで回って、病気の予防と治療の重要性を人びとに伝えている。
さらに、子どもに、はしかの予防接種を実施、井戸の修繕、シャワーや簡易トイレの設営、川からの水の供給の改良を行い、水と衛生環境を改善した。
難民となった人びとの最も緊急なニーズに対応し、難民キャンプ内に本格的な診療所を設置した後、このプログラムは7月に現地の援助団体アクロスに引き継がれた。MSFはその後も定期的にニョリを訪れ、新たに難民や避難民が大集団で流入した際に対応できるように備えている。
西エクアトリア州での活動は継続しており、現在約28人の現地スタッフと4人の海外派遣スタッフで運営されている。