
ギニア:コナクリでコレラの感染が拡大
2007年10月24日掲載
今年に入ってからギニアで報告されたコレラの発生件数は7千件を超えており、そのうち半数以上が首都コナクリで発生している。およそ260人が、コレラ感染により命を落としている。前年よりさらに大規模な流行のため、多くの医療従事者が現地に赴いている。このため、自由に稼動できる人材がもともと乏しいことも手伝って、通常の医療サービスにも大きな影響が出ている。水・衛生施設を改善するための構造的な対策を講じない限り、同じことが毎年繰り返されることになるだろう。
国境なき医師団(MSF)の疫学専門家らは、以前からギニアでのコレラ流行について警告を発していた。コナクリでのコレラ発生件数の増加を考慮すれば、流行への迅速な対応が必要なのは明らかだった。ギニアの首都で最初のコレラの患者が報告されてから6ヵ月後、MSFが支援するコナクリにある3ヵ所のコレラ治療センター(CTC)で記録された患者数は約3730人にのぼった。
コレラの流行は沈静化しつつあるように見えるが、未だ警戒が必要である。コレラに対応した経験を持つMSFのイザベル・レサード看護師は次のように説明する。「新たな患者数は減っていても、今の安定時期においてはさらなる警戒が必要です。チームの疲労が重なり、5ヵ月以上続いている流行に立ち向かう意欲が薄れる時期だからです。」
10月8日から14日までの1週間でも、コナクリのドンカ中央病院、マトト地区のダボンパ、ラトマ地区のカポロの3ヵ所のCTCでは147人の新たな感染例が確認されている。いずれの治療センターでも、MSFは支援を続けている。この週の間に5人が死亡し、うち2人が治療センター外で死亡した。死亡者数は少ないものの、コナクリにおけるコレラの犠牲者は120人に上っている。
コレラ流行の被害が最も大きいのはコナクリであるが、MSFが折にふれて活動を行うフリア、ボケ、キンディアを含む国内の他の地域にも広がっている。ギニアにおけるMSFの活動責任者の一人、ジャン・クロード・ジュメシ医師は次のように説明する。「迅速に治療しないと、命にかかわる病気です。患者たちは、点滴と経口補水液による水分補給を中心とした治療を2~3日行うと、たいていは回復します。つまりは、医療機関が患者を受け入れて治療を行う体勢があり、必要なときには支援を受けられるということが不可欠なのです。」
いずれにせよ、コレラが予防可能な病気であることに変わりはない。コミュニティ内でのコレラ発生件数を減少させるには、衛生状態や飲料水に対する意識の向上が役立つ。しかし、病気の蔓延を招く構造的な問題については、別の解決方法が必要である。
問題ははっきりしている。都市の公衆衛生対策がなされていないことと、清潔な飲料水の配給が不十分なことである。コレラが流行している間、井戸やトイレの消毒、患者と密接な接触があった人びとの家の屋内の消毒液散布、飲料水の塩素消毒や啓発活動を行うことで、確かに状況は緩和できる。しかし、いずれの効果も一時的なものである。
医療従事者とっては、ギニアではコレラは2004年以降毎年発生し、90年代中盤以降ほぼ途切れずに続いているものである。これは、ギニア国内の医療システムの悪化が原因である。ギニアにおけるもう一人の活動責任者、セルジオ・マーチン・エステロは話す。「コレラ流行の予防と対応に関わる当事者間で効果的な連携と計画が行われれば、2008年には最悪の事態を回避し、数百人の命を救うことが出来るでしょう。」この願いがギニアの首都でプログラムを形成し、実現することを多くの人びとが望んでいる。
