
中央アフリカ共和国:エルザ・セルファスの殺害に関する詳報
2007年06月15日掲載
6月11日に国境なき医師団(MSF)の海外派遣スタッフ、エルザ・セルファスが中央アフリカ共和国(CAR)北西部のウガウンダル地域を移動中に銃撃を受け、現地時間12時30分に死亡した。
セルファスはMSFの他のスタッフ2名と、ンガウンダルに向けて同地域の医療ニーズを調査するため移動中であった。同地域では反政府勢力「共和国と民主主義再建のための人民軍」(APRD)が活動している。MSFは他の紛争当事者と同様に、APRDの指導者たちにも事前にMSFチームが移動することを正式に通知していた。セルファスとチームのメンバーは、MSFのものであると明確に分かる車両で移動していた。
MSFチームは複数の村を通過しており、そのうち2つは焼き討ちにあっていた。そして、ボング村のすぐ南で車両に二発の銃撃を受けた。一発はセルファスが座っていた車両の左後部に当たり、セルファスは致命傷を受けた。他の2名の同乗者にはけがはなかった。運転手は直ちに車両を停め、彼と同乗していた看護師は車両から降りてはっきりと言った。「撃たないでください。私たちはMSFのスタッフです。」すぐに、約20名の武装した男が道路近くの茂みから出てきて、自分たちがAPRDのメンバーであると告げた。MSFチームはセルファスが負傷していると告げた。武装した男たちはMSFチームの身分を確認した後、車両を撃ったのは間違いであったと告げ、解散してチームを通行させた。
MSFの看護師が応急処置を施したがセルファスは助からず、20分後に命を引き取った。
MSFは今回の殺害を非難し、APRDがこの悲劇的な事件に対する責任を認めていることを指摘する。
CAR北西部では、反政府勢力と政府軍の間で高まる暴力、市民への報復攻撃、誘拐、人道援助従事者に対する脅迫などの不安定な情勢下で援助活動が行われている。現在、MSFは同国北西部における全ての移動診療活動を停止し、パウアを拠点とする海外派遣スタッフのチームは首都のバンギへ移動している。この地域におけるMSFの今後の活動は、この件に関与する全ての当事者との話し合いと、この地でMSFが活動を行う余地について調査を行った結果に委ねられる。