タジキスタン:壮絶な副作用に耐え、治療を続ける――結核と闘う(3)

2013年12月26日掲載

シャモサさん(16歳)がかかっている結核は、治療の第1選択薬だけでなく、その他の複数の薬剤にも耐性ができてしまっている「超多剤耐性結核(XDR-TB)」だ。1日に何錠もの薬を飲み、注射を打つ日々。重くつらい副作用が出て、腎不全を併発した。それでも諦めずに治療を続け、「最悪の時期は過ぎたかな」と話す。治療はまだ続くが、シャモサさんには切なる願いがある。それは……。

多剤耐性結核は、さまざまな事情で完治するまで治療が続けられなかったり、診断ミスなどで適切な治療が受けられなかったりしたことが原因となる。また、近年は多剤耐性の結核菌に直接感染することで発症するケースも報告されており、世界的な課題となっている。

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学校に戻りたい、看護師になりたい

MSFの診察を受けるシャモサさん MSFの診察を受けるシャモサさん

1年ほど前のシャモサさんは、ずっと横になっているほかは何もできなかった。病状があまりにも重く、衰弱しきっていたからだ。シャモサさんの母は「今は動けるようになり、笑顔も戻り、家事を手伝ってくれます。一緒にお出かけすることもあるんですよ」と話す。

シャモサさんは2012年10月、多剤耐性結核(MDR-TB)と診断された。その後の検査で、MDR-TBの中でも重症の超多剤耐性結核(XDR-TB)にかかっていることが明らかになった。

治療は2013年1月に始まった。すさまじい副作用が出ているが、シャモサさんは治療を続けている。最初の数ヵ月はひどい吐き気を催し、実際に吐くことが多かった。また、痛みを伴う注射も受けていた。ただ、彼女が腎不全にかかってから注射は中止された。

学校に戻ることを目標に、治療を続けている 学校に戻ることを目標に、治療を続けている

シャモサさんは「最悪の時期は過ぎたかなと思います。薬を飲んだ後にひどい頭痛がするぐらいですが、息をするのも難しいことがあります。何時間も……。そういう時は、いつも悲しくなります」と話す。

服薬で肌の色も変わった。青白かった肌が赤みを帯び、今はかなり茶色がかっている。"普通の女の子"でいたいシャモサさんにとって、これは困ったことだ。一方、学校に戻ることも切なる願いだ。将来は看護師になりたいと考えている。しかし、母は断言する。「まず、この子は健康を取り戻さなくてはなりません」

シャモサさんの治療はあと1年半続く予定だ。長い時間だが、薬を飲まなければよくならないことは理解している。家族と友人が彼女を支えてくれていて、本当にありがたく感じている。そして、MSFにも。

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