中央アフリカ共和国:治安の悪化、略奪、水・電力の不足が大きな問題に

2013年04月01日掲載

中央アフリカ共和国の首都バンギは、2013年3月24日、反政府勢力「セレカ」に制圧された。そのことで結果的に、戦闘と略奪が民間人に影響を及ぼす恐れがある。現在も大勢がブッシュに身を隠しており、そこへ雨季が近づいている。国境なき医師団(MSF)の同国でのコーディネーターであるシルバン・グルクスにバンギの現状を聞いた。

記事を全文読む

現状についてお聞かせください。

A.少しずつ改善されていますが、依然として不穏な空気が漂っています。夜間には銃声が聞こえ、略奪も起こっていますが。人びとは今も、外出や家を留守にすることを不安に感じています。仕事に復帰したいと思っても、公共交通が停止しているため、移動は困難です。同様の問題が、病院に行く際にも生じています。

水道や電気は復旧したのでしょうか?

A.回復していません。地域には小さな井戸が複数ありますが、必ずしも飲用に適したものではありません。水と電力の不足は、住民の生活にとっても、病院をはじめとする保健医療施設の運営においても大問題です。

MSFはどのような活動をしていますか?

A.地域の総合病院の支援を行っています。ここでは傷病者の大半が現在治療を受けています。一方、アミティエ病院はスタッフが職務に復帰していないため、機能していません。

MSFはまた、カストール診療所も支援しています。ここでは、一般診療のほか、母子保健医療にも対応し、複数の手術室も備えています。

また、各医療施設に燃油計3000リットルを提供し、手術に必要な電力が得られるようにしました。停電で延期されていた手術があったためです。給水車で倉庫に入る限りの水を供給する予定もあります。

国内の他地域の状況は?

MSFは中央アフリカ共和国の各地で
援助活動を行っている(パウア)

A.広い範囲で情勢不安と略奪が続き、現状が憂慮されます。3月27日には、ウハム州ボサンゴアの総合病院がひどい略奪に遭ったという報告を受けました。この病院は周辺地域で最大規模です。

MSFでは、治安条件が整い次第、チームを派遣し、どのような援助が可能か調査をする予定です。そのほか、バタンガフォ、カボ、ンデレ、ボギラ、ゼミオ、カルノー、パウアでも活動を継続しています。ただ、中心地を外れた場所では、治安悪化のために中断を余儀なくされています。

都市圏外に住む人びとについての懸念は?

A.村に戻る人が増えていますが、ブッシュに隠れている人もまだ多いのではないかと案じています。略奪や戦闘による経済的打撃が人びとを苦しめていることも忘れてはなりません。給与や財産を失い、必要物資や食糧が手に入らないのです。人びとの健康・栄養状態が案じられます。

雨季はどのような影響を及ぼすとみられますか?

A.雨季は5月から11月です。一部地域への交通が非常に難しくなります。周辺から孤立し、NGOも現地に入れなくなるのです。農作物の端境期で食糧が乏しくなる「ハンガー・ギャップ」も定期的にやってきます。備蓄食糧の略奪は深刻な食糧難の一因になりかねません。

関連情報