【世界結核デー】"薬が効かない"患者の未来をひらく新薬

2018年03月24日掲載

3月24日は「世界結核デー」です。

みなさんは、「薬剤耐性」を知っていますか?結核治療を受けていた人が、治療を中断してしまったり、薬を決められた通りに飲まなかったりした場合、薬が効かない結核菌が出現することがあります。これが「薬剤耐性結核」です。

一般的な治療薬(第1次選択薬)も複数の治療薬も効かなくなる「多剤耐性結核(MDR-TB)」へと発展すると、幻覚や幻聴などの副作用を伴う薬を何年にもわたって服用しなければなりません。

しかし、半世紀ぶりに開発された結核薬「ベダキリン」と「デラマニド」の登場で、MDR-TBの治療が生まれ変わりました。国境なき医師団(MSF)がミャンマーで運営する結核対策プログラムでも、効果が高く副作用の少ない新薬をいち早く導入。日常を取り戻した患者さんたちから喜びの声が届いています。

重い結核に苦しむ人びとに有効な治療法が普及するよう、私たちは引き続き呼びかけていきます。

「治療が効いているよ」と友達に伝えたい(ケイ・テー・ソーさん)

「何よりもまず友達に『私は大丈夫。治療が効いているから』と伝えたいです」と話すのは、1年8ヵ月にわたる治療を終えたばかりのケイさん(30歳)。
ヤンゴン出身の彼女はMDR-TBの治療中、毎日MSF診療所に通い続けた。カリウム値が低下し、4ヵ月入院したことも。体重も大幅に落ち、一時は死も覚悟した。

「医師と看護師の皆さんが私を気遣い、治療を続けるように励ましてくださいました」そう振り返りつつ、今は仕事への復帰を楽しみにしている。これまでは治療の日程のせいで旅行もできなかった。ミャンマー各地を巡るツアーを企画しているケイさん。おすすめの場所はバガンとマンダレーだと話す。

新薬の可能性を他の人にも(コー・エイ・カインさん)

1年8ヵ月に及ぶMDR-TB治療を完了したばかりのコーさん。2016年に結核の診断を受け、MSFを紹介された。当初の治療計画は毎日の服薬と注射。しかし3ヵ月後、医師たちは薬剤耐性を理由にこれを変更した。最初の治療法で使われた薬の副作用もあり、関節の激痛と両脚の痛みで歩行さえままならず、二度と歩けなくなるのではないかと不安だった。

新薬「デラマニド」(大塚製薬)を用いる新たな治療法に切り替えてから、そうした副作用は起きていない。バイクタクシーの運転手の仕事にも復帰を果たした。そして今、晴れて治療を完了!田舎に戻って、農業を始めようと考えている。 「副作用のない新たな治療プログラムの患者になれて幸運でした。この体験を他の人に伝えて、こういう可能性もあるのだと知ってもらいたいです」

国境なき医師団は、世界中のみなさんに対し、自分の国のリーダーに向けて、行動を呼びかけるツイートをお願いしています。日本語では下記の文言でのツイートをお願いします。

@JPN_PMO @AbeShinzo 新しい結核治療をより多くの人に届ける必要があります。リーダーとして立ち上がってください。#世界結核デー #StepUpforTB #BeALeader #WorldTBDay

関連情報

  • Facebookでシェアする
  • Twitterでつぶやく
  • LINEで送る