シリア:「国際社会のさらなる支援を」――MSF、CNNニュースで呼びかけ

2013年06月18日掲載

内戦が続くシリアで活動した国境なき医師団(MSF)カナダのスティーブン・コーニッシュ事務局長が、CNNニュースに出演。シリアの現状について語った。

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<スティーブン・コーニッシュMSFカナダ事務局長の発言要旨>

米国政府がシリア政府による化学兵器の使用の証拠をつかんだとしていますが、MSFは現地で化学兵器による被害者について聞いたり診療したりしたことはありません。

多くの患者は空爆や銃撃による負傷者ですが、医療体制の崩壊によって、がんや糖尿病などのいわゆる慢性疾患の患者は行き場を失っています。子どもたちへの予防接種も2年間行われていないことから、はしかや腸チフスなどの感染拡大が確認されています。また、妊産婦も行き場がなく、何日もさまよってMSFにたどりついてやっと出産できたということもありました。

何百万という人びとが戦闘を避け、周辺国などに避難していますが、彼らを取り巻く状況も良くはありません。私がいたレバノンでは「帝王切開が必要な妊婦さんが国連の難民認定が受けられず、戦火の中シリアに戻って出産場所を探そうとした」という話も聞きました。

シリアに対して援助を行うことは非常に難しいのが現状です。周辺各国は、シリアとの国境を開放し、国境を越えた援助に対する支援を行う必要があります。また国際社会は国際援助団体に対し、資金面でサポートし、シリア国内での活動を後押しするべきです。

インタビューに答えるコーニッシュ事務局長
*CNN公式サイトから作成

MSFはシリア国内で5ヵ所の病院を運営、50ヵ所の現地病院を支援しています。これは難しいことですが、実現可能なことなのです。国際社会は、いまこそ、もうひと押しの支援強化をしてほしいと思います。これまで9万3000人が死亡したなどの報告がありますが、実際の数はもっと多いでしょう。

いまこそ、援助の障壁を取り除き、紛争の当事者は、一般市民、援助提供者、医療施設・従事者を尊重しなければなりません。MSFは活動の規模をこれまでの倍にする計画もあり、国際社会からの支援を求めています。

テレビを見ている皆さんにお伝えしたいのは、シリアの一般の国民は、どちらの側にもついていない普通の暮らしを求めている普通の人たちだということです。

彼らは電気も水道も医療もない環境で必死に生き延びようとしています。内戦はまるで巨大地震の様に彼らの生活と家族を破壊し、着の身着のままの避難を強いたのです。

MSFは彼らに対し自然災害の被災者同様に支援を行っています。現地に援助は必要で、支援は可能です。それは我々が現地で目の当たりにしています。皆さんからの理解と、我々がシリアの人びとの支援をできるよう支援をお願いします。

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