ワクチン特集:子どもたちの命を救う予防接種に協力を!

2013年05月03日掲載

はしか、コレラ、マラリア、髄膜炎……いずれも、予防接種をすることで感染リスクを大幅に下げられる病気です。しかし、ワクチンの入手が困難な地域では、予防接種で救えるはずの命が失われています。

予防接種の普及には、さまざまな壁が立ちはだかっています。保管・輸送の難しさ、現地の人材不足、そしてワクチンの購入価格。価格引き下げの鍵を握っているのは、官民パートナーシップの「GAVIアライアンス」(ワクチン予防接種世界同盟=GAVI)です。

そこで国境なき医師団(MSF)は、GAVIにメッセージを送ることにしました。

GAVI御中

最も病気にかかりやすい子どもたちに、命を救うワクチンをもっとたくさん届けられるよう、MSFに協力して下さい!

GAVIは、製薬会社との交渉によって新ワクチンの価格を下げ、資金拠出国(イギリス、米国、ノルウェーなど)を通じてワクチンを購入し、途上国に導入しています。

MSFは、その取り組みを心から支持しています。一方、値下げ後の価格でもまだ高額なことを懸念しています。より手ごろな価格となるように、交渉を強めてもらいたいと思います。

世界中で、病気の脅威に最もさらされているのは子どもたちです。MSFなどのNGOが子どもたちに予防接種を提供していますが、GAVIが割引交渉をして決まった価格が適用されないことに不満を感じています。

子どもたちのなかには、難民キャンプで暮らしていたり、HIV陽性や栄養失調であったり、1歳以上であるために定期予防接種の対象年齢から外れてしまったりする子もいます。

MSFはGAVIや製薬会社に対し、割引価格を私たちにも適用してもらうように要望を出しています。しかし、今のところ前向きな回答を得られていません。

NGOは予防接種を拡大する取り組みのパートナーです。国際保健の関係機関や保健当局と連携し、活動を行っています。特に、低所得国ではNGOが保健・医療サービスの提供に貢献しています。その存在がなければ、子どもたちに予防接種を提供できないような地域も存在します。

例えば、MSFは4年にわたり、活動地の子どもたちを肺炎から守るために、ワクチンを手ごろな価格で入手する方法を探ってきました。しかし、ワクチンが必要となるたびに、NGOが個別に製薬会社と交渉をするのは非効率です。

また、企業の社会貢献として1回限りの寄付を受け取ったとしても、長期的に持続する解決策とはなりません。世界では2200万人の子どもが、予防接種を受けられずにいるとみられます。こうした子どもたちにワクチンを届けるためには、1回限りの寄付だけに頼っているわけにはいかないのです。

国境なき医師団(MSF)

ワクチン業界は、貧しい国で大きな利益を得ようとしてはいけない。

  • 「ワクチンの10年」計画…予防接種の普及を目指し、今後10年間を見据えた世界的な活動計画

アニメ:もっと使いやすいワクチンを開発しよう!

ワクチンがせっかく手に入っても、管理・輸送の問題や人材確保の課題をクリアしなければなりません。例えば、ワクチンの保管・輸送には低温管理システム(コールドチェーン)が必須。でも、電力供給が不安定な地域では困難です。また、注射器で接種するには、正しい知識と技術が必要です。こうした課題をアニメーション動画にまとめました。(日本語字幕:1分45秒)

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