シリア:イドリブ県に対する空爆で、患者に化学物質被害の症状

2017年04月06日掲載

国境なき医師団(MSF)の医療チームは、支援しているシリア・イドリブ県バブ・アル・ハワ病院の救急科で、サリンガスのような神経毒物質による被害に適合する症状を確認した。トルコ国境にも近いバブ・アル・ハワ病院は、4月4日に空爆を受けたハンシャイフンの町から北100kmに位置し、空爆被害者のうち一部が搬送されていた。

8人の患者が瞳孔の収縮、筋肉の痙攣(けいれん)、失禁などの症状を見せており、サリンガスなどの神経毒にさらされた際のものと一致する。MSFは薬と解毒剤で患者を治療するとともに、救急科の医療スタッフに防護服を提供した。

また、MSF医療チームは攻撃被害者が治療を受けている他の複数の病院を訪れ、患者から漂白剤の臭いがしたと報告。塩素にさらされた可能性がある。

これらの報告により、ハンシャイフンの攻撃被害者は少なくとも2種類の化学物質に暴露したことが強く疑われる。

MSF日本事務局長のジェレミィ・ボダンは、「4月4日にハンシャイフンで起きた、子どもを含む民間人への攻撃の報道に、世界は衝撃を受けています。バブ・アル・ハワ病院を支援しているMSFチームによると、患者の症状は、サリンのような神経毒にさらされた時と一致しています」と話す。

「報道によると、この攻撃による被害者を治療していた医療施設も、その後空爆を受けたことにより、被害拡大につながったものとみられます。医療施設は紛争地でも保護対象であり、それを攻撃することは法・秩序の暴力的侵害であって、許されてはいけません。シリアでは2016年だけで、71回にわたってMSFの支援先病院32軒が攻撃されました。ハンシャイフンで起きた特に衝撃的なこの事件によって、国際人道法を軽視する者に対する責任追及が、ますます必要になってきます」

MSFはシリア北部4軒で医療施設を直接運営するほか、国内全域の合計約150軒の医療施設を支援している。

シリア緊急援助活動にご協力ください

寄付をする

※国境なき医師団への寄付は寄付金控除の対象となります。

関連情報