中央アフリカ共和国:民間人・援助スタッフへの襲撃をやめよ

2013年09月13日掲載

国境なき医師団(MSF)は、中央アフリカ共和国の首都バンギの北約180kmのブーカで、2013年9月9日午前6時ごろに発生した抗争中、民間人が攻撃されたことを非難する。MSFは、なたや銃で攻撃されて負傷した26人を治療した。その中には、女性や子どもも含まれていた。

MSFは中央アフリカ共和国で7件の通常プログラムを展開し、新たに4ヵ所で緊急援助を開始した。これまでのところ、3月の政変以前に立ち上げられた医療活動は国内全域で続けている。また、避難・マラリアの高まん延・公的保健医療体制崩壊の影響下にある人びとの差し迫ったニーズに応じて立ち上げられた医療活動のいずれも国内全域で継続されている。援助対象には、薬物治療が中断されてしまったHIV/エイズ患者らも含まれている。

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武装集団が町に侵入、女性・子どもも多数負傷

MSFの診察を受ける患者 MSFの診察を受ける患者

ウハム州ブーカとボサンゴア周辺での抗争が、民間人をさらに苦しめている。彼らはすでに、数ヵ月におよぶ紛争と度重なる避難行動を耐えているのだ。この1ヵ月、ボサンゴア、バタンガフォ、ウハム・ペンデ州パウアのいずれのMSFプログラムでも、刃傷・銃創などの負傷者の医療施設受け入れ件数が増加している。

2013年9月9日午前6時ごろ、反政府勢力「セレカ」によって追放されたフランソワ・ボジゼ前大統領の支持層と見られる武装した一団がブーカに侵入。戦闘が起きた。MSFは直後に、女性8人と子ども6人を含む26人を治療。そのうち重体の5人をバタンガフォの病院に移送した。

詳細な人数は不明だが、この攻撃で亡くなった人もいる。その中には、ためらいもなく殺害された様子が見てとれる人もいた。住宅も焼き落とされた。

報復による暴力の連鎖を懸念

焼き打ちにあった住宅 焼き打ちにあった住宅

MSFは、戦闘に関わった各陣営が今後も、民間人を標的に残酷な行為を続けるだろうと深く憂慮している。また、2013年3月のセレカ反乱時から始まった扇動的で排他的なレトリックが、暴力をさらにたきつける可能性についても強く懸念している。

MSFプログラム・コーディネーターであるシルバン・グルクスは「戦闘のさらなる激化と報復行為が心配です」と話す。避難した人の多くがブッシュに隠れているほか、約300人が地元のカトリック教会の敷地に滞在している。MSFはいずれの場所の避難者についても移動診療を開始。状況を見守っていく予定だ。1年で最もマラリアに感染しやすい時期だという点が特に懸念される。

ブーカ以外の場所にも問題はある。近隣のボサンゴアのMSFチームは、この2週間で、なたと銃撃による負傷者25人以上に対応。勢力争いが急激に過熱し、地域社会の不安が高まっている。その結果、大勢の人が安全な場所を求め、避難する事態となっている。

保健医療スタッフの殺害事件も

さらに、保健医療スタッフへの攻撃も発生した。ボサンゴアでは、2013年9月7日、国際NGO「ACTED」の人道援助スタッフ2人が殺害された。MSFのグルクスは「こうした残酷な暴力行為を非難するとともに、紛争の全当事者が非戦闘員と医療・人道援助スタッフの安全を尊重するよう求めます」と訴えている。

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