モザンビーク: MSF、カポジ肉腫を治療――HIV/エイズの合併症対策

2013年07月24日掲載

モザンビークで日々繰り広げられているHIV/エイズとの闘い。アフリカ南部の沿岸に位置するこの国の人の約11.5%がHIV感染者だ。HIV感染による合併症に苦しむ人も多い。その1つであるカポジ肉腫は、激しい痛みと皮膚の変形を引き起こすがんの一種。首都マプトで、国境なき医師団(MSF)は保健省と連携し、カポジ肉腫その他の合併症患者を治療している。

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早期発見を重視、保健省と連携

アルト・マエ基幹センターで診察を受ける患者

マプト市内の繁華街チャマンクロ地区。MSFがアルト・マエ基幹センターを拠点に無償の医療を提供している。同センターは、地域の主要病院と1次診療所の中間施設として機能。合併症のあるHIV/エイズ患者への対応について、1次診療所の技術的支援を行うとともに、病院の業務を軽減し、その負担を和らげている。

アルト・マエ基幹センターに設けられた化学療法施設では、カポジ肉腫患者が治療中だ。発症すると激しく痛み、皮膚に目立つ傷ができる。その傷から2次感染もしやすく、不快なにおいを発することもある。

首都であるマプトでは、抗レトロウイルス薬(ARV)治療が普及しているが、カポジ肉腫にかかる人は今も多い。考えられる原因は症例発見の遅れだ。カポジ肉腫は進行して、痛みと視認可能な皮膚病変の出た患者が1次診療所を訪れたところで、ようやく特定されることが多い。マプトでのMSFの優先事項の1つとして、皮膚を変形させるこの病気の治療と併行し、症例の早期発見を促すことが挙げられる。

アルト・マエ基幹センターの施設がなければ、カポジ肉腫患者は1次診療所を介して、病院を紹介してもらうほかない。しかし、病院では治療を受けるまで数時間、ときには数日も待たされることもある。診療所と病院のいずれかに、このHIV/エイズ合併症の処置を行える設備が整っているという保証もない。モザンビークの保健医療施設では技術、器具、薬剤が不足していることもあるからだ。

アルト・マエ基幹センターではカポジ肉腫などのHIV/エイズ合併症患者が大勢おり、医療スタッフは毎月、治療失敗や二重感染に対応している。現在、同センターで治療中のカポジ肉腫患者は400人に上る。

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