中央アフリカ共和国:病院内の発砲で乳児死亡

2017年07月13日掲載

南東部のゼミオの町(2016年1月撮影) 南東部のゼミオの町(2016年1月撮影)

中央アフリカ共和国南東部のゼミオ。2017年7月11日、この町の国境なき医師団(MSF)が活動している病院内で、赤ちゃんが武装した男たちに殺害されるという事件が起きた。紛争が続くこの国で安全が保障される場所は減り続け、残虐な行為に民間人が巻き込まれる傾向が強まっている。

南東部では戦闘が激化しており、ゼミオ全体では2万人以上が自宅から避難。そのうち約7000人が、2週間ほど前から病院内に滞在している。そこに侵入した男たちは標的の一家を脅し始めた。一家の1人が治療を受けていたが、それは2週間前に完了していた。ただ、紛争が続いていることから、この一家は病院を離れられずにいたのだ。

一家のうち、女の赤ちゃんを抱いた母親と他2人が逃げようとしたところへ男たちが発砲。銃弾は赤ちゃんの頭部にあたり、即死だった。一連の出来事はMSFスタッフも目撃していた。

「民間人への無差別攻撃が過熱している」

事件後、MSF活動責任者ミア・ヘイデンベリは下記の声明を発表した。

病院内で赤ちゃんが殺害されたことは衝撃であり、痛恨の極みです。ご家族に心よりお悔やみを申し上げます。また、残虐な殺害を目撃してしまった方々の心中をお察しいたします。赤ちゃんが撃たれたのは、母親の腕の中、そして医療施設の中でした。どちらも最も安全な居場所のはずです。ご家族は赤ちゃんの未来が永久に奪われてしまったことを嘆き悲しんでいます。

こうした冷酷な暴力から、中央アフリカで民間人への無差別攻撃が過熱していることがより明らかとなりました。武装勢力は医療も民間人もまったく尊重していないということでしょう。治安の悪化の影響で、援助団体の活動の余地が狭まっている様子もうかがえます。

MSFは中央アフリカ共和国内で12件のプロジェクトを運営している。ゼミオでは2010年から活動しており、南東部で唯一のHIV/エイズ・ケアプロジェクトを展開している。1600人以上の患者に無償で治療を行っており、中には250kmの道のりをやって来る人もいる。

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