南スーダン: 北東部の戦闘で2万5000人が避難――水の確保が深刻な問題に

2017年05月02日掲載

南スーダン北東部の町、コドクの周辺で、2017年4月末、正規軍であるスーダン人民解放軍(SPLA)と武装勢力「アグウェレク」が激しい戦闘を展開し、約2万5000人が避難を余儀なくされた。人道援助として必須医療、水、食糧、救援物資、住居を提供していた各団体も、治安の悪化を受け、白ナイル川西岸での活動を一時中止せざるを得なくなっている。

南スーダンで国境なき医師団(MSF)の活動責任者を務めるマーカス・バックマンは「援助ニーズは膨大で、事態は悪化しつつあります。病院は機能しておらず、給水も不安定です。4月26日には戦闘の影響で避難者に水が届けられない事態となりました。人びとは酷暑と風雨にさらされています。慢性的な脱水症や下痢、コレラなどが発生する恐れがあります」と懸念する。

記事を全文読む

避難を繰り返すか、隣国へ逃れるか

避難バッグを持って集合したMSFの現地スタッフ 避難バッグを持って集合したMSFの現地スタッフ

現在、各勢力の支配地域がめまぐるしく入れ替わっている。影響を避けることは難しく、避難を繰り返すしかない。このまま保護対策がとられなければ、人びとの選択肢は、安全が望める隣国スーダンの難民キャンプを目指すぐらいしかないだろう。亡命を決意しても、食糧や水がほとんど得られないまま、徒歩での過酷な移動を何日も続けることになる。

「民間人が保護され、安全かつ確実に必須の人道援助を受けられることを保障するよう、両陣営に求めます。MSFは援助活動の大部分が中止に追い込まれています。現在は、避難者に帯同する現地スタッフが最低限の治療を行えるように、必須の医薬品と物資を詰めた避難バッグを用意しました」

現地では雨期が迫っている。コドク周辺で身動きが取れなくなる前にスーダンを目指す動きが加速しそうだ。

人道援助活動の中止が相次ぐ

住民は戦闘が起きるたびに避難を繰り返している 住民は戦闘が起きるたびに避難を繰り返している

MSFは1月にも、同地域で戦闘を逃れた避難者1万3000人に緊急医療援助を提供。同時に、野外病院1ヵ所を開設し、移動診療の2チームを投入したが、この活動も現在は中止している。

今回の戦闘の影響で避難した人びとにとっては水の確保が大きな問題だ。コドクの北のアブロクとその周辺に身を寄せているが、使用可能な水量は4月25日時点で1日わずか6万リットル。1人あたり1.7リットルに過ぎず、生存に最低限必要な2.5~3リットルを大幅に下回った。

4月26日には戦闘の影響で給水が行われていない。給水車は確保されているが、給水の再開には治安の回復を待たなければならない。

関連情報