ケニア:「ダダーブの閉鎖は違法」――MSF、ケニア高裁の判決を支持

2017年02月10日掲載

ダダーブ難民キャンプ群(2015年3月撮影) ダダーブ難民キャンプ群
(2015年3月撮影)

国境なき医師団(MSF)は、ケニア高等裁判所が2017年2月9日に、ダダーブ難民キャンプ群(以下、ダダーブ)の閉鎖を「違法」だと判断し、ケニア難民局の復活を指示した判決を歓迎する。

ダダーブはケニア東部、ソマリアの国境から100kmほどの距離に位置している。ピーク時は50万人以上が滞在していたとみられ、"世界最大級の難民キャンプ"と呼ばれる。滞在者の大半はソマリアから逃れてきたソマリ人で、ここで生まれ育った世代も増えている

ケニア政府がこれを閉鎖すると発表したのは2016年5月のこと。その時点でも30万人以上が滞在していた。MSFはこの決定に反対を表明。一方で、肥大化しダダーブの運営コストがケニア政府にとって重荷となり、その影響が難民の生活に及んでいることを指摘し、大規模キャンプに代わる解決策の検討と国際社会の支援が必要であることを訴え続けてきた。

具体的な解決策としては、ケニアの他地域や周辺国に設けられている比較的規模が小さいキャンプへの移住を促すことや、"難民"ではなくケニア社会の一員として受け入れていくことなどが挙げられる。

今回の判決は、閉鎖が発表されてから処遇が宙に浮いていた数十万人の難民にとって、前向きに受け止められるものだと言える。MSFはケニア政府に対し、判決を順守することを強く望む。また、難民をソマリアへ帰還させる政策についても、人びとの自発的な意思に基づいて行われなければならない。

MSFは1992年にダダーブ難民キャンプ群で活動を開始。キャンプ群の1つであるダガレイ・キャンプでは単独で医療を提供している。ダガレイでは病院(100床)1軒と診療所2軒を運営。外来診療、心理ケア、外科、産前健診、HIV、結核治療などを提供している。

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