シリア:アレッポでまた病院爆撃――患者・スタッフは無事

2016年09月09日掲載

シリア北東部で紛争が続いているアレッポ市の東部で、2016年9月6日夜、アル・ザフラー病院が空爆されて損壊した。ドアや窓、発電機が壊れ、業務を停止したものの、患者・スタッフは無事だった。アレッポ市は包囲下にあり、混乱が広がる中、地域の25万人が移動を制限されている。

国境なき医師団(MSF)が支援している病院で、有志で活動しているムスタファ・カラマン理学療法士は「毎日のように攻撃にさらされています。市内のどの保健医療施設も影響を免れません。私たちは包囲下の市民を治療するため、手を尽くし、持てる限りのものを使っています。町ではほとんど暮らしが成り立たなくなってしまいました」と話す。

実際、彼が活動している病院も何度も被害にあっている。「しかし、医療者として患者を見捨てるわけにはいかないのです」

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MSF支援先施設への攻撃、1ヵ月半で13回

7月中旬以降、アレッポ市東部で業務を続けている8軒の病院すべてが攻撃された。いずれもMSFが支援している施設だ。そのうち4軒は、2回以上の砲撃・爆撃にさられている。攻撃された回数は合計で13回にも上る。

包囲され移動が制限されている地域で医療施設が業務停止に追い込まれれば、傷病者は頼る先を失ってしまう。すでに、MSFが支援する8軒の中には完全に機能を失い、移転を余儀なくされた病院もある。

MSFは2014年に、アレッポ市東部の保健医療施設に、薬、救命外科キット、医療機器などの物資を供給してきた。直近の数日間は、支援先病院に物資を運び込むことができている。ただ、包囲下の人口は数十万人で、そこに医師は数十人しか残っていない。輸送・移動は限定され、包囲網の外に患者を搬出する手立てもなく、医療従事者も先を見通せずにいる。

MSFの中東地域でのプログラム・マネジャーを務めるパブロ・マルコは「紛争の全当事者が『戦争にもルールがある』ということを理解し、病院と民生インフラへの爆撃をやめ、重傷病者の搬出と食糧・薬・必需品の搬入を容認する必要があります」と訴える。

MSFはシリア北部の6ヵ所で医療施設を運営している。また、包囲下にある地域を中心に国内各地の150軒以上の診療所・病院を後援している。

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