ニジェール: 新たな戦闘で数千人が避難

2016年06月10日掲載

イェッビのMSF診療所に並ぶ人びと(2016年2月撮影) イェッビのMSF診療所に並ぶ人びと
(2016年2月撮影)

ニジェールのディファ県ボッソが2016年6月3日に武力攻撃を受け、住民の大半が避難する事態となっている。近隣のトゥムルやイェッビからも避難が相次ぎ、その規模は数千人に上っている。

避難者の大多数は、別の地域で紛争に巻き込まれ、この地域へ逃げて来ていた人びとだ。国境なき医師団(MSF)は、避難者に医療・人道援助を提供すると同時に、まだ把握できていない避難者の滞在先や緊急援助ニーズの調査を進めている。

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MSF、避難場所で医療提供――給排水・衛生も支援

武力攻撃をしかけたのは武装勢力「イスラム国西アフリカ州」(通称「ボコ・ハラム」)で、過去最多の数十人が戦死したとみられる。

ボッソへの攻撃が始まり、多くの住民はまず、数km西に離れたトゥムルへと避難した。さらに、そこから県都のディファなど複数の方向へと移動している。状況は日々変化し、深刻化している。どこが避難者の一時滞在場所となるか、予測するのも難しい。MSFは現地調査を行い、避難場所や緊急援助ニーズの把握を進めている。

ニジェールでMSFの活動責任者を務めるエルムンゼル・アグ・ジドゥによると、現在は給排水・衛生活動と、避難場所での医療提供を中心に行っているという。「人びとの移動先はばらばらです。なにもない場所にとどまっている人もいて、援助活動は困難を極めています。諸団体・機関や政府と連携し、避難者と接触して援助を届ける計画を立案する必要があります」

一方、イェッビでは、MSFの活動を一時中止している。以前はこの地域でも診療所を運営し、避難者への医療・人道援助を提供していた。しかし、5月19日に襲撃され、その数日後には活動を再開したものの、再び情勢不安となったためだ。

MSFは2014年12月から、ニジェールのディファ県で活動。複数の診療所を運営しているほか、ディファ市内の中核母子保健・産科病院とンギグミ地区病院を支援している。また、アッサガにあるキャンプでも医療を提供している。2015年実績では、同県での診療件数は14万2000件だった。

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