エボラ出血熱:緊急援助活動の財務データを報告――2014年~2015年実績

2016年04月15日掲載

ギニア、リベリア、シエラレオネを中心として2014年に大流行したエボラ出血熱。その最前線で、国境なき医師団(MSF)は、MSF史上最大規模の緊急援助を行いました。その活動には多大な費用が必要で、通常の寄付からエボラ対策への活動資金を捻出しつつ、別途、世界中からエボラ出血熱緊急援助に使途を指定した寄付を募りました。

その使途の説明責任を果たし、費用の透明性を確保する目的で、報告書「数字で見るエボラ出血熱対応(2014年-2015年) 西アフリカのエボラ流行に関する国境なき医師団の主要財務データ」を作成しました。

MSFのエボラ対策費、総額132億円に

MSFは事前調査を経て、2014年3月に正式にエボラ緊急援助を立ち上げました。特に深刻な被害を受けたギニア、シエラレオネ、リベリアのほか、ナイジェリア、セネガル、マリでも症例に対応しました。流行の最悪期には約4000人の現地スタッフと325人以上の外国人スタッフを投入し、複数のエボラ治療センターの運営、疫学的監視、感染者と接触した人の追跡調査、健康教育、心理ケアを行いました。

MSFが受け入れた患者(感染疑い例を含む)は、2014年3月~2015年12月で、計1万310人に上ります。このうち感染確定は5201人で、世界保健機関(WHO)が確認した感染確定症例の3分の1を占める規模でした。

この期間のエボラ流行対策費は総額約1億400ユーロ(約132億2400万円)。活動開始からの5ヵ月は、MSFが入院患者の85%以上を診療していました。

流行が終息に向かっている現在、MSFは医療および心理・社会面から、エボラから回復した人への偏見の払拭(ふっしょく)する活動や、回復者の包括的なケアを行う施設の運営を通じ、ギニア、リベリア、シエラレオネの保健医療を引き続き支えています。

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