ミャンマー: MSF、ラカイン州で基礎医療の提供を再開

2015年01月26日掲載

MSF診療所で経口補水液の投与を受ける子ども(2013年2月撮影) MSF診療所で経口補水液の投与を受ける子ども
(2013年2月撮影)

ミャンマーのラカイン州で、国境なき医師団(MSF)は9ヵ月ぶりに、基礎医療と救急医療を提供する活動を再開した。MSFは2014年2月末から、当局の指導で活動中断を余儀なくされていた。しかし、7月には保健省に協力し、移動診療チームに医療物資を提供するなどの活動を行ってきた。こうした活動を積み重ねた結果、12月17日に基礎診療業務の再開にこぎつけた。

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「まだ活動の余地がある」

MSFはラカイン州で1992年から活動しており、基礎医療、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、結核やHIV/エイズの治療を提供。2004年以降は、州内で120万人以上のマラリア患者にも対応してきた。

MSFのミャンマーでの活動顧問を務めるマルティーネ・フロクストラは「MSFのこれまでの活動には一定の自己評価をしていますが、まだ活動の余地があります。MSFはその余地を埋めたいと考えています。担当局との対話を続け、州内でも特に窮地に置かれた人びとが必要な医療を受けられるようにすることが目標です」と話す。

HIV、結核など幅広く医療援助

シャン州でMSFの診察を受ける結核患者(2013年7月撮影) シャン州でMSFの診察を受ける結核患者
(2013年7月撮影)

MSFは2014年12月に4ヵ所の基礎診療所を再開してから、これまでの約1ヵ月で3480件以上の外来診療を提供してきた。主な診療対象は、水溶性下痢、呼吸器感染症、慢性疾患など。妊婦の検診も550件行った。

MSFは2014年2月に担当局からラカイン州での活動中止を求められた。しかし、7月には保健省との協力体制を構築し、州内のシットウェとパウットーの2ヵ所で移動式の基礎医療チームへの薬や人材の提供を始めた。ブチドンとマウンドーの2ヵ所でもHIV/エイズ患者の支援を続けた。また、HIV/エイズ患者3万5000人以上、HIV陽性者を多く含む結核患者3000人以上のケアと治療も行っている。

MSFは、ラカイン州、シャン州、カチン州、タニンダーリ管区、ヤンゴン管区で医療プログラムを展開している。MSFが提供する援助は、基礎医療、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、病院への救急患者紹介、マラリア治療など。国内最大のHIV/エイズ・ケア提供する団体で、計3万5000人を治療している。結核患者3000人の治療も行っている。

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