キルギス:キルギスとウズベキスタンの両国で暴動の被害者に対応

2010年06月18日掲載

キルギス南部を6月10日から突如混乱に陥れた住民間の衝突は、緊急の人道危機に発展し、数百人が負傷、多くの住民が避難した。公式発表によると、10日から15日にかけて少なくとも170人が亡くなり、1700人が負傷したとされる。国境なき医師団(MSF)は緊急援助を必要とする人びとに対応すべく、国境を挟んでキルギスとウズベキスタン の両側に到着しつつある。

キルギス

キルギスでは、オシ市に備蓄されていたMSFの緊急医療物資が複数の地域の病院にすでに発送された。さらに医療物資、医薬品、調理器具、避難所用のビニールシート、貯水容器や衛生用品キットが、16日水曜日にキルギス南部へ発送される予定である。その間、MSF医療チームの1つは近日中にオシ市へ到着し、また、深刻な暴動が報じられているもう一つの主要都市ジャララバート市に向かう。このチームは医療施設を訪問するほか、暴動を避けてウズベキスタンとの国境地域に避難した人びとがいる場所に赴いて、被害者や避難民に援助を届ける予定である。

キルギスにおけるMSFの活動責任者、アレクサンドル・バヤは語る。
「医療従事者が見守る必要のある多くの入院患者に加えて、最大の懸念の1つは数百人が負傷したまま医療を受けられないでいることです。彼らは、医療施設に行くことや現在いる場所から動くことが不安な人、国境地域付近の医療施設から遠くへ逃げ出した人などです。私たちはまた、これらの人びとが飲料水をどのように入手するのかということについても懸念しています。ジャララバートでは数日間水道が止められていました。一連の暴動事件の間、食糧と生活必需品の不足によって数百軒の家で略奪、破壊、放火などが起こっています」

暴動を逃れた人のうち数千人が国境を越えてウズベキスタンに避難した。およそ7万5000人が、ウズベキスタンとキルギスの国境のウズベキスタン側にあるアンディジャン州で正式な難民登録を受けた。ウズベキスタン当局は難民キャンプ建設を始め、地域の病院ではキルギスから国境を越えてきた負傷者を治療している。

15日、MSFの最初の医療チームは、状況把握と押し寄せた難民に対応する地方当局を支援するためにアンディジャンに到着した。ウズベキスタンにおける活動責任者アンドレアス・ブルンダーは首都タシュケントで語る。
「最優先課題は医療ケア、医療物資、食糧、一時的な避難所としてのテントです。近日中に私たちは被害を受けた地域住民を援助にするため、さらにスタッフを派遣します。この事件によって心的外傷を負った難民を医療と心理面から支えることに重きを置きます。私たちは国境を挟んだ両方の地域で、当局やその他の関係者と緊密に連携して、現地のニーズに最も効果的に対応できる方法を決めようとしています」

MSFは2006年から、キルギスの刑務所や拘置所で結核治療プログラムを運営している。
ウズベキスタンの中にある自治共和国カラカルパクスタンで、MSFはヌクスとチンボイで薬剤耐性結核患者の治療にあたっているほか、最近では活動をカラズィアク地区とタフタクピル地区にまで広げた。
MSFは1997年からウズベキスタンで活動している。


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