MSF活動まとめ――公的医療が未整備の環境で――中央アジア地域・南米地域

2014年11月14日掲載

国境なき医師団(MSF)の活動で報道各社に取り上げられるものは現在、エボラ出血熱の対応に関するものが大半となっています。一方、MSFはエボラ以外にも、世界70ヵ国以上でさまざまな問題に取り組んでいます。本記事では、2014年10月末時点で継続している活動の一端をご紹介します。

アフガニスタン

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難民キャンプで生活している子どもたちにとってもMSFの診療が 難民キャンプで生活している子どもたちにとっても
MSFの診療が"命綱"となっている(2014年7月撮影)

ヘルマンド州ラシュカルガのブースト病院内の栄養失調病棟にMSFが受け入れた生後8ヵ月のネロファルちゃんは、急性栄養失調で発育が遅れ、元気もなかった。MSFの看護師スーパーバイザーが母親に授乳を勧め、同時に栄養強化ミルクを提供。数日のうちにネロファルちゃんは食欲を取り戻し、泣き声をあげ、体力回復の兆しを見せ始めた。スタッフの見込みでは10日ほどで退院できるはずだ。

クンドゥーズ州のラミン君(12歳)は10月、即席爆発装置で重傷を負った。MSFのもとで、身体のけがの治療に加え、心的外傷の治療も受け、心身ともに回復して退院した。

パキスタン

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アフガニスタン国境沿いのバロチスタン州チャマンで、MSFが支援する保健省管轄病院に、臨月の女性が来院。子どもは双子で、1人は逆子だった。帝王切開を勧めたが、現地では受け入れがたいことで、母親も承諾しなかった。病院スタッフが自然分娩のリスクを説明したが、全てわかっているという。陣痛が始まると、MSFのイェルチェ・ダンホフ医師も介助に参加。やがて無事に2人の健康な女の子が誕生した。

バングラデシュ

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チッタゴン丘陵地帯のハイワイ・パラ村の女性が、体調不良で食事の摂れない3歳の娘にマラリアの検査と治療を受けさせた。マラリアは周辺地域の風土病で、MSFは保健省とともに対策プログラムを提供している。母親は「MSFの良質な医療が受けられてよかったです」と話す。

チェチェン

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首都グロズヌイの国立結核療養所で、MSFが超薬剤耐性結核(XDR-TB)患者の女性(35歳)に新たな治療法を開始した。女性は2012年に治療を始めたが、副作用が重く治療を中断。2013年に一般的な治療薬への耐性が確認され、新たな治療コースが必要になっていた。有望な新薬ベダキリンを使用することで、治癒への期待が高まっている。

ハイチ

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大地震以後の公的医療の復興が遅れており緊急外科手術もMSFが支援している 大地震以後の公的医療の復興が遅れており
緊急外科手術もMSFが支援している

首都ポルトープランスのデルマ地区にMSFが設置しているコレラ治療センター(CTC)では、週平均200人を治療している。一方、保健医療施設におけるスタッフの研修、物資の提供、医療の指導を通じ、保健省のコレラ対策にも協力している。ハイチでは、2010年のハイチ大地震後からコレラが流行している。MSFは国内の発症者の大部分に対応している。

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