北朝鮮:中国の北朝鮮難民保護への緊急アピール

2003年01月21日掲載

1月18日、子どもを含む48人の北朝鮮難民が、韓国もしくは日本へ庇護を求めて海路で中国を出国しようとして、山東省の煙台で中国公安局に拘束された。彼らを支援していた3人の援助団体ボランティアも拘束された。拘束された北朝鮮難民は彼らの何千人もの同胞と同様、中国公安局により厳しく尋問され、過酷な運命が待ち受けている北朝鮮へ強制送還させられる恐れがある。3人の援助団体ボランティアについては、中国で長期的に監禁されることもありうる。今回の事件は中国にいる北朝鮮難民の窮状を顕著に示しており、彼らへの緊急援助の必要性は明らかである。MSFは庇護を求める人々を中国公安局が拘束したことを強く非難すると共に、彼らの亡命する権利が繰り返し踏みにじられていること、そして彼らに対する迫害を告発する。

中国は過去3年間で、保護と援助を求め逃れてきた何千人もの北朝鮮難民を拘束し、強制送還してきた。2002年12月の始めから、中国はやっかいなこの問題を一掃する手段として北朝鮮公安局と共に北朝鮮難民の集中捜査に着手した。この‘100日キャンペーン’の結果2003年1月半ばには中国にいる3200人の北朝鮮難民が、強制送還されている。さらに1300人が們図と竜江の抑留所で待機させられている。中国でのこの組織的な摘発により、北朝鮮難民には、命の危険を冒してでも第三国へ出国する以外の選択肢は残されていない。

同様に、彼らへ支援の手を差しのべようとする援助団体ボランティアも、北朝鮮人を助けることを犯罪だとみなす中国公安局の決定に従わされる。投獄、追放、支援に対する罰金、密告への報奨金に加えて、北朝鮮人を助けているという疑いをかけられている延辺住民は現在、彼らを支援しないと約束する文書に署名する義務を科されている。このような状況では、窮状にある北朝鮮の人々への支援はますます少なくなり、この罰則政策に圧倒されて、ほとんどの援助団体も支援に手を出せない状況である。

国際社会の関心が平壌の体制へ向けられている一方、北朝鮮難民の運命は明らかに無視されている。中国の国際協定違反が明白になっても、在外公館のもとへ庇護を求める必死の試みを何百人もの北朝鮮人が繰り返そうとも、彼らの保護の問題が前進することはない。北京のUNHCRは、この問題について何度も要請を受けているのだが、彼らの保護を保障することはできなかった。

MSFはUNHCRに対して、中国公安局に働きかけ、1月18日に拘束された北朝鮮難民の庇護要請を検討するよう強く求めている。またMSFは、国際法の定めるように、彼らは生命の危険がある北朝鮮に送り返されるべきではなく、保護されるべきだと主張している。MSFは援助団体ボランティアの解放も求めている。

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