ギニア:首都のエボラ治療センター、収容数が限界に

2014年10月14日掲載

エボラ治療センター内で使用した物資で再利用できないものはすべて焼却処分する エボラ治療センター内で使用した物資で
再利用できないものはすべて焼却処分する

西アフリカのエボラ出血熱の流行が始まったギニアで、首都コナクリの患者数が急増している。2014年3月から感染拡大が始まったが、7月には患者数が減少傾向を見せ、終息間近とみられていた。しかし、8月以降に再び増加に転じている。国境なき医師団(MSF)はコナクリとゲケドゥ県の2ヵ所でエボラ治療センターを運営し、10月上旬現在で120人余りを治療している。このうち85人が、エボラ陽性の確定診断を受けている。

コナクリのエボラ治療センターは、保健省管轄のドンカ病院内に設置している。ここに、10月6日だけで22人の患者が入院した。そのうち18人は、コナクリの東50kmの場所にあるコヤ県から搬送されてきた。治療センターの病床は60床。そこに、10月8日時点で62人が入院している。現在、14床の増床を急いでいる。患者の急増と治療施設の不足は、首都での感染拡大の恐怖を助長する恐れがある。

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新規患者が急増、感染経路は不明

MSFのステファン・ハウザー MSFのステファン・ハウザー

ドンカ病院内の治療センターはこれまで、患者増には増床で対応してきた。しかし、特に注意を要する小児患者を含めて搬送者数が急増していることから、増床の余地がなくなってきている。MSFプログラム責任者を務めるステファン・ハウザーは8月末に着任したが、患者数が増加傾向に転じているのではないかと感じていた。

ハウザーは「コナクリ市内の4地区には、感染経路が3つあるとみられています。そこに、10月8日時点で感染経路が不明なコヤ県の流行、詳細がよく分かっていないフォレカリア県とダラバ県の流行が加わることで、患者数が治療しきれないほど増える恐れが出てきています。流行初期から感染状況に対応して活動を拡大させてきましたが、改修して増床するだけでは足りない可能性があります」と危機感をあらわにする。

患者受け入れを断る事態に……?

エボラ対応についてMSFの講習を受ける人びと エボラ対応についてMSFの講習を受ける人びと

治療センターでは10月8日時点で、130人以上のスタッフが24時間体制で勤務している。大半が高水準の技能を持つ専門家だ。開設以来、感染確定者を220人受け入れ、105人が回復した。しかし、医療チームも衛生チームも数ヵ月にわたる激務で疲弊しており、活動の質を維持するためには補充が欠かせない

負担軽減のため、MSFでは新たに参加の見込める人材の研修に注力している。MSFの講習を受けた保健省所属の医療スタッフや、ギニア赤十字社など地元団体の給排水・衛生スタッフは、ドンカ病院内の治療センター以外へ配属される予定だ。ただ、急患が多いため、当面はドンカ病院内の治療センターで活動する。

ハウザーは「担当チームは非常に献身的です。同僚が感染して亡くなった例もあり、つらい活動環境ですが、離脱するスタッフは1人もいません。ただ、いずれは増床用のスペースを確保できなくなり、新規患者の受け入れを断る事態になるのではないかと危惧しています」と話す。

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