ザンビア:重大なコレラ発生に対応

2009年01月28日掲載

首都で状況が急速に悪化

国境なき医師団(MSF)は現在、ザンビアでの重大なコレラ発生に対応している。MSFチームはコレラ流行の影響が最も深刻な首都ルサカに治療センターを設立した。ルサカでは2008年10月3日のコレラ発生宣言から2009年1月21日までに1169人の症例が報告されている。状況はここ4週間で劇的に悪化しており、1月12日~18日の1週間で新たに301件のコレラ症例が報告され、累積死亡者数は全体で合計36人に達した。現地当局と医療機関は非常に困難な課題を突きつけられている。

この重大なコレラ発生に対応するため、MSFは150人の患者を収容できる治療センターを設置。1月16日付でMSF緊急対応スタッフ5名を増員し、ルサカのチームを強化した。さらに数日中に医療および非医療スタッフと物資が現地に到着する予定である。チームは現在患者の治療に直接関与するほか、治療センターの設備の改善と給水・衛生活動を行っている。

「これまでコレラ治療センター(CTC)の症例管理を改善することを最優先課題に取り組んできましたが、これは追加スタッフの到着で既に解決しつつあります。発生は都市周辺地域にも広がっています。これらの地域は首都の南方にあり、人口過密状態で、給水・衛生施設がほとんどないのが特徴です。私たちは次のステップとして、このような地域の状況を調査する予定です。この地域にCTCの用地を確保できなければ、患者に苦痛な搬送を強い、治療を受けるためのリスクを負わせることになります」とザンビアにおけるMSF活動責任者ジョン・アーウィンは説明する。

コレラ症例はザンビアの他の地域でも報告されている。MSFはザンビア国内の別の発生に対するフォローアップも行い、ジンバブエと国境を接するチルンドゥ(南部州)に調査隊を派遣した。この地域では保健省が既にジンバブエとの国境近くにコレラ治療センターを設置しており、患者が搬送されているため、MSFは現時点で活動を行わないことを決定した。MSFは状況を見守り、必要に応じて支援を行う準備を整えている。

北部州とルアプラ州では、これまでにそれぞれ合計595件と463件の症例が発生しているが、11月以降の報告はないため、流行は抑制されたとみなされている。

ザンビアではコレラは風土病となっており、その発生周期は毎年雨季と重なる。これは適切な給水・衛生施設が不足していることと直接関係している。MSFは今後も新たな患者に対応し、現地の医療機関に医療チームと物資を支援する予定である。

MSFは1999年以来ザンビアで活動しており、HIV/エイズ患者に質の高い医療を提供し、コレラ発生などの緊急事態に対応している。またHIV/エイズの予防、治療、患者支援のために、地域社会を巻き込んだ活動も行っている。

関連情報