MSFはスペイン政府に対しセウタで亡命認定を待つ移民の問題に取り組むよう要請

2003年11月25日掲載

セウタの海岸では、数百人の男女が、十分な食糧も医療支援も受けられないままに暮らしている。彼らのほとんどはサハラ以南のアフリカから最近到着した避難民で、厳しい天候にもかかわらず、野宿を余儀なくされている。国境なき医師団(MSF)は、これらの移民497人に対し、医療的・社会的支援を行っている。

MSFは当初、国営の「移民のための一時滞在センター(CETI)」に入りきれない数百人を救済するためキャンプを設置した。スペイン当局から、このキャンプを解体するよう命令が出されて以来、移民を巡る状況は悪化の一途を辿っている。「CETIは相変わらず超満員で、1部屋につき最低3人が入居待ちしている状態です。」とMSFのプロジェクト担当者カルロス・ウガルテ(Carlos Ugarte)は語る。「このままのペースでは、状況が安定し、本来彼らが受けられるはずの必要最低限の援助をCETIが提供できるようになるまで、何年もかかってしまうでしょう。」一方、MSFは現在、新たに到着した数百人の移民の支援を実施している。彼らはセウタの海岸や丘で野宿しながら、明らかに許されざる状況をどうにか生き延びている。

住居もなく、生活必需品の供給も受けることのできない人々が増加しているのを受け、ボランティア組織による支援の必要性が高まっている。キリスト教会は古い学校を転用し、街中に留まるごく貧しい人々のための臨時保護施設を設けた。この建物には毎夜約260人がひしめきあうが、シャワーは1つ、トイレは4つしか用意されていない。23人の女性が他の宗教組織によって住居を提供されたが、それ以外の人々は皆、野宿している。「難民の権利保護を定めた国連のジュネーブ条約加盟国であるスペインのような国において、セウタの亡命希望者が人々の善意に頼って暮らし、住居や生活必需品の供給を受けることもなく、緊急の場合を除いては医療を受けることもできずにいるということは矛盾だと言わざるを得ません。スペイン当局は亡命申請を処理する間、彼らを国境の飛び地に閉じ込めているのです。」とウガルテは説明する。

この地域で活動しているMSFの医療チームは、移民たちの健康状態の悪化を深く憂慮している。特に、天候が厳しくなるにつれ呼吸器感染症の患者が急激に増加している。MSFの医師の報告によれば、地域の診療所にやってくる大勢の患者の中には、栄養不足による消化器系疾患、劣悪な衛生環境による皮膚疾患、またしかるべき治療を受けられていない慢性疾患などが見られるという。

NGOや宗教団体などの民間団体は、限られた資金でこうした事態に対処しようとしているが、本来これはスペイン政府が取り組むべき問題である。移民たちが適切な方法で受け入れられ、宿泊施設が用意され、彼らの基本的人権が完全に尊重される日まで、MSFは現在行っている社会的・医療的支援を続けていく。

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