MSFが設置した移民受け入れキャンプ、スペイン警察により撤去

2003年09月26日掲載

9月21日朝、国境なき医師団(MSF)が約600人の移民に援助を提供する目的でセウタ(※)に設置したキャンプがスペイン警察により撤去され、移民らは当局によってセウタ市内にある「移民のための一時滞在センター(CETI)」へ移された。

キャンプが撤去されたとき、CETIはすでに満員で、新たに人を収容できる状態にはなかった。撤去と移送が行われたために、CETIは過密状態になり(定員を少なくとも200人は超している)、この状況で最低限の基準を満たす衛生環境が保たれているとは考えにくい。撤去作業の後、キャンプがあった場所は軍の管理下に置かれた。

MSFは、CETIの混雑状態のみならず、スペイン当局が決定する移民らの最終的な処遇に関しても懸念を抱いている。今も、CETIに入れない移民が続々とセウタにやってきている。22日だけで、5人のサハラ以南のアフリカからの移民がMSFに保護を求めた。

MSFが、移民の生活環境を改善する目的で、31のテントからなるキャンプをCETI周辺に設営したのは今年の7月である。以後、MSFはキャンプ内で活動を開始し、まったく援助を受けていなかった800人を超す移民希望者に援助を提供してきた。

MSFはこの間、検診や診察を毎日行い、重症や緊急の患者を病院に搬送してきた。また新たに到着した人々には衛生キットを配布するほか、キャンプ内では人々の栄養状態が悪かったため、毎朝、朝食を提供してきた。さらに最低限の衛生を保つため、キャンプが設置されていた場所に放置されていた10トン以上のゴミを移民らと協力して集めた。

MSFは、セウタに到着する移民に適切な受け入れともっとも基本的な権利が保障されるまで、彼らへの援助を提供し続ける。

  • ジブラルタル海峡のモロッコ側にあるスペインの飛び地。アフリカからヨーロッパに密航する人々の通過点となっている。

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