グルジア:MSF、南オセチア自治州に入れるよう努力を続ける一方で、武力衝突による避難民に援助を提供

2008年08月25日掲載

グルジアからの分離独立を求めている南オセチア自治州内およびその周囲における戦闘は一段落し、交戦の当事者たちは停戦の合意に至った。短期間の激しい武力衝突によって、グルジア、南オセチア自治州、およびロシアの北コーカサス地方で多くの人びとが避難民となった。

8月20日現在、国境なき医師団(MSF)は依然として南オセチア自治州に入れないでいる。MSFは今回の武力衝突が勃発したこの地域で独自に援助ニーズの調査を行い、必要であれば医療および人道援助を提供したいと考えており、活動チームは南オセチア当局との間で、同地域に安全かつ円滑な立ち入りを求めて交渉を続けている。

グルジアでMSFはこの3日間、約20ヵ所の避難所が設けられている首都トビリシ市内およびその周辺と、中部のゴリ市内にある避難所を調査した。これまでに訪れた10ヵ所の避難所では、数百人の人びとが公共の建物の中で水や基本的な衛生環境を欠いたまま生活していた。MSFは基本的な救援物資を配布し、これらの避難所のうち8ヵ所では移動診療チームによる医療ケアも提供するなど、3200人以上の避難民に援助を提供している。今後もさらに同地域の他の避難所の訪問を続ける予定である。

グルジア西部の都市ズグジジで活動するチームも、港湾都市ポチおよび沿岸のアジャリア自治共和国で調査を実施した。現地の保健当局は状況に対処しているように思われるが、必要であればMSFはいつでも援助を提供できる状態にある。

MSFはアブハジア自治共和国の首都スフミおよびグルジア西部のズグジジで多剤耐性結核(MDR-TB)の治療プログラムを継続しているが、ズグジジのプログラムを受けていた患者のうち、何人かが紛争激化に伴って治療を中断せざるを得ない状況に追い込まれたことを懸念している。これによって彼らの病気は悪化する可能性があること、またMDR-TBは伝染性が高い病気であるため、治療を中断した患者は周囲の人びとに感染を広げる恐れがあるためである。

何千人もの南オセチア難民が、暴力から逃れようと国境を越えてロシアへと渡り、国境を接する地方の当局によって保護されている。MSFは、北オセチア共和国およびカバルダ・バルカル共和国において、学校や療養所などの公共の建物内に設けられた複数の難民キャンプを訪問した。当面の援助ニーズに対しては現地当局が対処しており、地域社会からも強力な支援が寄せられていた。

MSFは子ども約200人を含む350人が避難しているカバルダ・バルカル共和国のナルチックにある2ヵ所の避難所で衛生用品とおもちゃを配布した。MSFでは必要に応じてさらなる援助を提供する態勢が整っている。

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