ロシア:コーカサス地方――洪水被害

2002年07月12日掲載

6月20日頃に発生した豪雨とそれに続く洪水によって、ロシアの9つの地方が被害を受けた。MSFは最も被害が深刻な3地域への援助を新たに開始した。チームは現地の医療施設や住民に基礎医療・保健キットを配給するとともに、本格的な医療援助を行うための状況調査を行なっている。またイングーシとチェチェンの避難民キャンプも被災しており、救援活動を開始している。

最も被害の深刻な地域は、人々がまばらに住む南部の山岳地帯である。いくつかの村は道が遮断されており、確認されている情報もわずかだ。しかし判明している限りでも110に及ぶ町や村で停電が発生し、数千の家屋が破壊された。死亡者数は6月26日時点で72名にのぼる。初期の未確認情報によれば40万人が飲料水不足に陥っているとみられる。またロシアの公式な情報によれば、多くの家畜が洪水に呑み込まれ、腐敗した死骸が散乱しており、炭疽菌に感染した牛が埋められている場所は濁流に荒らされて、衛生状態の悪化は深刻である。

MSFが6月下旬に行なった調査では、被災した町や村で肺炎や高血圧、ストレスを訴える患者が増えていることが確認された。しかし最も憂慮すべき点は、飲料水を確保するための一時的なシステムがないことである。そのために水を媒介とした感染症が増加する可能性がある。MSFは、過去の経験からこのような場合に最も必要とされ且つ不足していると思われる消毒用物資を、現地の医師とともにを配給している。これまでに2,500人分の医薬品や浄水器具、衛生用キット、医療キット、外科キットなどを配給した。

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