ボリビア:武力衝突に阻まれる負傷者の救援

2003年10月17日掲載

ボリビアでは政情不安が深刻な事態を引き起こしている。デモ参加者と治安部隊の衝突により、数千人の市民が犠牲者となった。現地の国境なき医師団(MSF)医療チームは、こうした情勢の中、衝突の中で負傷した市民への救急医療はないがしろにされていると伝えている。

ラパスでは、今年2月から衝突が続く中で救急車が当局に悪用されたために、デモに参加した人々の一部は救急車に不信感を抱いている。負傷の多くは銃撃によるものであるが、患者のいる場所まで救急車が移動することは簡単なことではない。武力衝突によって救急搬送が阻まれたり、投石を受けたり、あるいは救急車が患者を軍や警察ではなく本当に病院に搬送しようとしているかどうかの確認を甘んじて受けなくてはならない。

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「医療援助活動に対する敬意が払われておらず、負傷者の救援に支障をきたしている。この衝突にかかわる全ての当事者は、われわれが犠牲者のもとに駆けつける権利を尊重しなければならない。」とボリビアの活動責任者シルビア・モリアナは語っている。

MSFは10月12日(日)、負傷者の主な搬送先となっているラパス市内の病院の現状調査を行った。また既存の救急ネットワークには患者の搬送時に必要な機器や医薬品が不足しているため、物資の供給等も開始した。MSFは1986年からボリビアでの活動を行っている。

今回のデモは、ガスの輸出や、米州自由貿易地域(FTAA)構想、治安と税金に関する新法に対する市民の抗議から拡大したものである。

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