コンゴ民主共和国:南キブ州、孤立したシャブンダ地域で国内避難民を援助
2010年09月03日掲載
コンゴ民主共和国(以下、「コンゴ」)では、コンゴ政府軍(FARDC)とさまざまな武装勢力との間に起っている激しい戦闘のために、南キブ州のシャブンダ地域にある村々から、数万もの人びとが避難した。国境なき医師団(MSF)は、この孤立した地域にいる国内避難民の緊急のニーズに対応するため、緊急医療とコレラ患者の治療にあたっている。
大勢の国内避難民にも迅速に対応
2010年8月初めより、激しい戦闘が南キブ州北部で続いている。20以上の村々が焼かれ、略奪にあい、2万5000人以上の人びとが家を捨てざるをえない状況に陥っている。彼らは身の危険を感じ、保護を求めてシャブンダやカツングの町や、周辺の森へ避難している。
MSFは、すでにシャブンダの南部地域で活動を始めており、2万人の国内避難民に対し6月下旬から医療を提供している。8月上旬、カツング、シャブンダ地域へ2度めとなる大勢の国内避難民が押し寄せた際、MSFはこれに迅速に対応。シャブンバの町中にあるムバンガヨとルピンビに2つの診療所を、またカツングの病院近くに1つの診療所を設置した。コンゴの活動責任者パトリック・ウィーランドは語る。
「これらの診療所を開設して以来、私たちのチームは毎日多くの患者を診察しています。それぞれの診療所では、1日約200件の診察を行っています。私たちが診察する中で見る主な疾患には、呼吸器感染、性感染症や寄生虫病などがあり、これらは国内避難民の劣悪な生活環境が原因です」
コレラ患者の増加に活動拡大。課題は物資の輸送

道路状況が非常に悪く、物資の輸送が課題である。
清潔な水の不足や国内避難民たちの劣悪な生活環境により、シャブンダの町ではコレラが発生した。MSFはこれを受け、即座にシャブンダの病院にコレラ治療センターを設置し、8月17日に患者の受け入れを開始、毎日30人以上の新患患者を診察している。8月29日までに、290人のコレラ患者を治療したが、うち2人が死亡した。コレラ患者の大半は国内避難民でシャブンダの町で受け入れ家族と暮らしているが、中には周辺地域から足を運ぶ人びともいる。
MSFはいくつかの大きな課題を抱えながらも、コレラの症例数が除々に増え続けているため、活動の拡大を計画している。ウィーランドは次のように語る。
「私たちが直面している最も大きな課題は、物流面です。シャブンダは、非常に孤立した地域にあるため、MSFのスタッフと医療物資を届ける手段はただ1つ、貨物輸送機だけです。私たちはコレラの発生を受け、すでに8200kgの物資を運ぶために輸送機を3度送りました。さらに輸送機をもう1度、2トンの物資と恐らく車両1台を運ぶのに送る予定です。シャブンダにはいまのところ車がありません。道路の状態が非常に悪く、チームはバイクや自転車を使って町周辺を移動しています」
MSFは、現在シャブンダ地域で緊急医療を提供している唯一の人道援助団体である。物流面の課題を理由に、他の多くの団体がこの孤立地域に人道援助を届けることを困難としている。ウィーランドは語る。「ジャブンダにいる国内避難民の医療ニーズは非常に大きいです。ですので、この緊急事態に対応するには、より大規模な活動が必要となるでしょう」。
MSFは、南北キブ州で緊急医療を提供している。複数の病院および移動診療を運営し、集団予防接種やコレラの治療プログラム、性暴力の被害者に向けた治療や心理ケアを提供している。
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